jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

1時間ごとの日記改良[google calendar版]-親の見守りへの活用も提案

1時間ごとの日記 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/4/1 を始めて1週間が経過した。残念なことに,当初設定したgmailgoogle apps scriptがうまく働く日と働かない日があって,ちょっと困っていた。また,スクリプトは土日を外すようにうまくプログラムされているのだが,これを日曜日だけにしたいと思ったときに微調整する自信がなかった。たぶんプログラムの1行を消せばいいだけなのだが。

 そこで慣れ親しんでいるgoogle calendarを使うことにした。設定の手順は以下のようなものである。

①新しいカレンダーを作成する。

②新規予定を作成する。1時間ごとに「予定」として「今,○時」とだけタイトルに入れておく。

③「通知」をセットする。たぶん0分前でも通知されるのだが,念のために2分前にしてある。

④これを繰り返し予定として,期間制限ないものを作成する。すると,「毎日○時」の予定が全日できあがる。

⑤「②~④」を必要な時間の分だけ作成する。

 gmail版と同じように8時~20時のカレンダーを作ってみた。できあがりを見ると,毎日13個の予定がビッシリ入ったカレンダーである。こちらは,通知の機能がgoogle calendarの本来の仕組みなので,確実に通知されてくる。通知でそれぞれの予定を開き,タイトルのところに今の作業内容を書き込んで保存する。1日の作業状況は,カレンダー全体を見ればすぐに把握できる,というわけである。

 gmail版では受信,返信のたびに新しいメールができあがるので,これを別のフォルダに移すフィルタを作らないと受信フォルダがメールだらけになるという不具合があった。ただgmailでは,別フォルダに移すという考えがなく,ラベルを付けるしかないので,結局受信フォルダはメールだらけになる。google calendar版は,もともと全予定分のやり取りしかないので,いったん作ってしまえばそれ以上増えることがない。

 また,時刻を記録する必要がある特別なイベントがあった場合は,追加の「予定」として記録することもできる。もともと時刻設定ができるので,この機能を使えば定型的な記録にもできる。

 上記の設定は,土日を含む全日の設定だが,繰り返し設定の際,平日だけの繰り返しにしたり,カスタム設定で必要な曜日だけ設定することもできる。

 「1時間ごとの日記」は,いわば「お節介なアシスタント」である。記憶に自信のある方には不要だが,若いころから過去をすぐに忘れてしまう筆者にとってはこれからの「日記作成アシスタント」になってくれるのかもしれないと,思っている。

 同じようなカレンダーで「お薬を飲みましたかアシスタント」や「デイサービスアシスタント」といったものも,今後は設定するといいのかもしれない。これに記入することで,自分のリマインドとするとともに,カレンダーを子どもたちに共有してもらえば,「親の行動見守り」の仕組みになるかもしれない。

マウンティングなしの正義行動,その前に3秒考える(特にクルマ,アルコール,女性)

新聞でいうと社会面は,さまざまな事故,事件,犯罪が毎日のように報道されている。ほとんどが些細なことで理性を失っての事件,犯罪である。もちろん確信犯の本当の悪もあるが,出来心というのも多いのが人間である。

 理性を失う大半は男である。その原因は,クルマ,アルコール,そして女性である。

 「ハンドルを握ったら人格が変わる」とよく言われる。「アルコールは理性を奪う」ともいう。そして「男は突然豹変する」のである。

 もともと理性がなく,相手のことを考えずに行動すると,さまざまなハラスメントにつながる。何しろ相手がどう感じるかについて考えないのだから,自分の常識が相手に伝わらないのは当たり前である。これも男が多いだろう。

 新型コロナウイルスのために行動が制限され,格好にも注文がつけられるようになり,一般の人のストレスが上がっているという。

 筆者が特にストレスを感じるのは,やはりマスクである。とにかくしゃべりにくい。ヒゲを剃ってでかけた午前中はいいが,午後になるとヒゲがマスクに当たってゴソゴソと音を立てる。そしてマスクがずれる。中に熱がこもる。2002年から外出時にはマスクを必ず着用してきた筆者 夏とマスク - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2019/7/18 だが,それは基本的に移動中であり,オフィスでは外していた。ところが現在は家を出たら帰宅するまでマスクを着けっぱなしである。

 これを回避するのにマスクインナーカバーを最近は愛用している 100円ショップで「マスクインナーカバー」を購入 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/2/11。マスク会食を進める大阪府の吉村知事が叩かれているが,筆者は賛成だし,マスクインナーカバーの併用をオススメしている マスク会食とインナーマスクカバー - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/4/4。それでも一日中マスクを着けているのはかなり厳しい。テレワークを積極的に実施しているのは,自宅ではマスクなしで仕事ができるからである。

 マスクを着けずに外出する人などを注意する「マナー警察」「自粛警察」的な行動も,結局は自分より弱そうな相手に対するマウンティング行為である。相手に敵わないと思ったら,注意することはないだろう。

 本当に注意すべきと思った純粋な若者が,逆襲に遭ってしまうことは珍しくない。最近も10代の若者が刺されて殺されてしまった事件が起きている。筆者も割と単純に注意してしまう方なのだが,最近は自分の身を守るために正義を引っ込めざるを得なくなっており,これがまたストレスになっている。

 まず相手を見て,行動すべきかどうか3秒考えることが大事だろう。周囲の応援が得られそうかどうかも判断の基準になる。相手が複数の場合は,残念ながら退散した方が賢明である。「君子,危うきに近寄らず」という態度もときには必要である。

 反対に,自分が加害者になりそうな場合も,3秒考えて行動したいところだが,クルマ,アルコール,女性が絡むと理性が働かなくなることが多い。これをどうコントロールしていくか,永遠の課題かもしれない。

 残念ながら,空手や合気道,柔道などの心得がない限り,相手を100%納得させることはできない。犯罪につながりそうな場面では,プロである警察に頼るしかないのだが,今の時代,この警察を「大丈夫かな」と思ってしまうのが普通になってしまったことが,日本の弱さだと思う。

 マウンティングなしの正義行動を取るかどうかの判断には,3秒考える時間が必要である。

新幹線のない県への「コロナ疎開」を考える

新型コロナウイルス発生から1年4ヶ月。2回目の緊急事態宣言が解除されたにも関わらず,第四波が現実のものとなっている。2021/4/5から大阪,兵庫,宮城の3県で蔓延防止等重点措置が発令されたが,感染拡大が止まらない。東京,沖縄も拡大傾向が明確になりつつあり,東京は重点措置の適用の要請準備に入った。感染速度の速い変異ウイルスの比率も上がっている。

 一方で,高齢者へのワクチン接種が始まる。また山梨県は独自のグリーン・ゾーン認証制度の適用で感染拡大に歯止めがかかっている。

 第四波に入ったと考えられる地域をブラック・ゾーン(Bゾーン),感染拡大が抑えられている地域をホワイト・ゾーン(Wゾーン)と考え,BゾーンからWゾーンへの「コロナ疎開」を提案したいと考えている。

 現在,ようやく感染が落ち着いてきた山梨県にとっては迷惑な話だが,思い切った地域開発をしてワーケーション村を作ってBゾーンからの移住を促進することを考えるのである。移住の条件としては,Bゾーンとの行き来の際に抗原検査を受けることを義務付けることで,Wゾーンへのウイルス侵入を防止することである。

 山梨県は首都圏に対するWゾーンになる。ほかにも群馬県茨城県,長野県などを順次つないでWゾーンを拡大する。飲食店やスーパーも移動し,都内と同程度の環境を作って,不自由さがないようにする。

 関西圏は,四国全体をWゾーンにする。まず山梨モデルで感染拡大を抑制する態勢をつくり,本四架橋で抗原検査検問をしてゾーンへのウイルス持ち込みを防ぐ。

 ポイントは,基本的な移住である。うがった見方をすると,「新幹線が通っていないこと」が,ホワイト・ゾーンの条件かなと思ったりする。すると,長野や群馬,茨城は外れてしまう。東京隣接県は,そういう意味では別の対策が必要かもしれない。人の行き来が常態化しないために,東京,大阪の隣接県と,新幹線通過県を省くと,意外に限られてくる。新幹線を止める,ということも措置としてありえるのではないだろうか。逆に空の便を復活し,活性化させる。その代わり,空港では国際便と同様の検疫を行うことが条件である。JRは別の方法で収益を上げ,航空会社は通常と同様の運行を復活させる。国内水際作戦である。

 前へ前へと新しい作戦を考えないと,ウイルスとの戦いに勝てないような気がする。

スマホアプリ単体での健康管理はもう一息

スマートフォンには,さまざまなアプリをインストールできて,いろいろな機能を試すことができる。パソコンのユーティリティーもこれまで山のように試してきた。スマホらしいアプリも玉石混交で,外れることも多いが,当たると役に立つ。

 GPSを使って行動記録が取れるので,新型コロナウイルスに万が一感染した際の行動分析,濃厚接触者分析に使おうと思っている。さらに,自分宛てのメールを1時間ごとに発信して注意を喚起し,そのときの行動をまた返信して記録するスクリプトを使わせていただいている。

 スマートウォッチとリンクして,体温,心拍数,血中酸素飽和度,血圧を1時間ごとに記録する仕組みも実験済みである。スマートウォッチ購入。体温・血中酸素濃度をモニターへ。 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/2/4。幸い,今のところ新型コロナウイルスへの感染からは逃れており,体温も一定に保てている。食後に体温が上がったり,歩くと血中酸素飽和度は下がる。お酒を飲むと血圧がさがり,朝方に血圧が上がることがあるなど,傾向はつかめた。時計としてはあまり見ることもなく,腕時計として家でも常時装着しているのにやや飽きたので,現在は外している。

 そこで,スマホだけで体温などを測定できないか,といろいろと試している。

 指先の血流をスマホのカメラで捉え,そこから体温,脈拍数を測定するアプリ「hakarun」というのをまず使っている。まあまあ正確な測定値を出している。

 パルスオキシメーターとリンクしてデータを計測するアプリは多々あるが,スマホ単独で計測するアプリはまだないようだ。パルスオキシメーターと同様,光源の光を投射できるのだが,おそらく機種によって光の波長がバラバラなので,血液の色を見て血中酸素濃度を測定するのに精度が足りないのかもしれない。

 血圧はさらに難しいが,スマホで顔の表情を連続的に判定し,そこから血圧を計算する方法が海外で提案されている。これはまだ実現には時間がかかりそうだ。

 せっかくなので,脈拍パターンを記録できるアプリもインストールしてみた。なかなか安定的にデータを取れないが,これも健康診断で取る心電図のような結果が得られて,面白い。

 測定用に照射する光は,スマホの種類や個体によってバラつきがあったりするだろう。そこの較正も機能に組み込んでより正確に使えるアプリの登場が期待される。新型コロナウイルス感染後に自宅待機やホテル待機する際,必要なパルスオキシメーターが確保できていない現状で,簡易的に傾向をつかめる機能として開発していただきたい。

 

山梨県を皮切りに「ホワイトゾーン」を拡大する構想

山梨県の「やまなしグリーン・ゾーン認証」が評判である。店舗の対策基準を具体的に提示,対策を県の職員が1軒ずつ審査,改善指導をしながら,審査合格店に認証マークを貼る。その後も抜き打ちの検査を行うとともに,利用客からの意見を簡単に送ってもらえるようにQRコードを発行する。意見を役所が見て,再検査,再審査を行う。認証を取った店舗には,時間短縮を緩和したり,設備更新のための資金を提供したりする。

 県が独自に進めている制度だが,感染拡大に歯止めがかかっている。他県も山梨モデルを参考に認証制度を始めようという動きがある。一つの自治体の判断で独自に進めた方法が,効果があることによって広がっていくのは,トップダウンの緊急事態宣言とは反対のボトムアップの動きとして評価に値する。主導しているのは,長崎幸太郎知事,52歳である。

 対象の飲食店が約5000軒。検査は1日100軒で順次進められ,9割を超える店舗が申請に協力しているという。

 都道府県単位では,東京都の飲食店が80,000軒あるという。山梨県の16倍。しかし,自治体独自ではなく,民間企業の協力も得られれば同じ日数で審査ができるのではないかとも考えられる。レインボーマークが実際の立ち入り審査や指導がない形式的なものだったのに対し,グリーン・ゾーン認証は継続的な審査,認証の取り消しなどメリハリがある点も評価されている。こういう厳密な審査指導は,本来は民間企業に任せるものではないので,大きな都道府県では難しいかもしれないが,真剣に検討すべきだろう。

 この制度の運用を継続し,県外からの観光客には抗原検査をすることで,県全体をホワイトゾーンにできるのではないか,という希望が持てる。筆者が提案していたホワイトロックダウン以上に経済活動を活発にできる。これにワクチン接種が追いついてくると,いよいよ下火にできる期待がでてくる。隣接する県も同様の仕組みを取り入れることで,県をまたいだ移動も自由になる。

 東京,大阪などは,県民性も異なる。もっと強行な方法を取らざるを得ないと思う。

ワクチン接種対象者16万人に対して1900人分のワクチン--高高齢者が取り残される懸念

2021/4/5に新型コロナウイルス対応ワクチンの高齢者向け接種の予約受付を始めた東京八王子市。第1回の本数は1900人分。これに対して,接種対象の高齢者は16万人で,1.2%。逆に言えば倍率84倍。受付開始後90分で枠が埋まったという。

 何度電話しても話し中。そうこうしているうちに受付終了。対象が高齢者で,パソコンやスマートフォンからの予約よりも電話予約がしやすい。電話の前で何度も番号を打ち直して,がっかりして電話を切る,という動作を繰り返したお年寄りの姿が目に浮かぶ。

 オリンピックのチケット販売や,コンサートのチケット販売では,複数の人にバイト代を払い,予約のための電話やパソコンからの送信をさせ,複数予約できたら裏市場で転売する,という“合法的な”違法行為がまかり通ってきた。今回のワクチン予約でも,おそらくお年寄りに代わって予約入力をした若者がいたに違いない。もちろん,お孫さんが手伝うといったほのぼのとした場面もあったろうが,闇バイトもあっただろうし,さらに言えば,「予約が取れましたよ」と言ってお金だけ持っていく詐欺行為も,今後も起こりうるだろう。

 接種案内を16万人に一斉に発送したのだろうか。仮に16万人分のワクチンが届いていたとしても,16万人から電話予約が入れば,システムがパンクしたり,コールセンターで積滞状況(電話待ち状態)が続いたりするのは目に見えている。

 初日の予約について,1900人分しかなかったのは仕方がないので,「初回予約は1900人分です。初日の予約受付は,85歳以上の方を優先させたいので,85歳未満の方は電話をなさらないようお願いします。」といった“足切り”をしてもいいのではないだろうか。そして逆に,身体の不自由な方,介護を受けておられる方には,行政側からアプローチして接種日の設定をしてもいいのではないだろうか。でないと,高齢の人がどんどん取り残されて,接種機会を失う,ということになりかねない。

 国民全員(18歳以上)にとにかくワクチン接種することが必要なのに,「先着順」制を持ち込むこと自体が,行政側の考え方が狂っていると思う。選挙投票と同じように,場所と時間を分散指定して整然と進めればいいことである。ワクチン接種は「選挙投票方式」で行政が管理して実施してほしい - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/1/15。個々人で場所と時間の指定ができないのなら,たとえば今日4月7日ならシリアル番号の1の位が7の人を受け付ける,とすれば,1/10の応募で済む。次は10日後に応募すれば,確実に確率は上がっていくので,申し込み側も気持ちが楽になる。

 各自治体には,八王子の轍を踏まないように,頭のいい解決策を取ることをお願いしたい。たとえば筆者は,高齢者の中でも最も若いグループなので,接種できるのが一番最後になるだろうと思っている。

 

総務省,厚労省に続き,大阪府,テレ朝---要は原因は「アルコール会食」ですよ

新型コロナウイルスの感染拡大防止についてのコメントは,この1年半に何度となくしてきた。個人として,リモートワークの比重を高め,防護手段としてのマスクやフェイスシールド,エアシールド,アルコール持参,などを提案し,実行してきた。

 さまざまな店舗や施設も,アクリル板,定期的なアルコール消毒,換気装置,定員制限を余儀なくされた上に,国や自治体の要請での時短営業に従ってきた。

 筆者は,この1年半の間に正真正銘1度も外でアルコール飲食をしなかった。お店で食べたのがおそらく1回だけ。会食は身内のお葬式で1時間だけ。リモート飲み会も2回だった。

 これまでは月に1回はアルコール飲食をしていたので,人間関係がかなり希薄になっている印象はある。家族のメンバーにも新たな旅立ちがあったりしたが,お祝いが出前になったりしていて,申し訳なくもある。

 父親がびびりであり,母親が厳格なこともあって,子どもたちの行動も自主制限が加わっているが,そこは若い世代,人付き合いも移動も信じられないほど活発だ。自主防衛と,家庭内拡散の防止努力を,強く求めるにとどまっている。

 ここのところ,大学の入学式がリアルで行われるようになった。昨年の入学生の式典も別途行う大学が増えている。この1年,キャンパスにも行けず,ほとんどリモート授業だった学生にとって,初めてのリアルな出会いのようだが,すでに気心は通じていて,とても高揚した雰囲気が伝わってくる。若さはすばらしいと思う。

 しかし,その式典のあと,どのような展開になるのかにはやや不安が残る。やはりリアルなアルコール飲み会になるのではないか,と思ってしまう。筆者のように枯れかけていると「宅飲み」「オンライン飲み会」提案で済むのだが,若い人はそうは行かないのかもしれない。「感染再拡大防止のための重点措置」で「市中での全アルコール提供禁止」ではどうですか - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/4/3。くれぐれも感染拡大が起こらないことを祈っている。

 さて,個人レベル,店舗レベルでは,さまざまな自主規制で感染の爆発的拡大を抑えてきた日本だが,一部,だいたい10%のヤンチャな人たちがいることで抑え込みまで行かずに再拡大が第四波に入りつつある。2021/1/7からの2回目の緊急事態宣言が2ヶ月以上に及び,2021/4/5から大阪,兵庫,宮城で実施された重点措置も「5/5まで」と1ヶ月に及ぶ。ブレーキのかけ方が「ソロっとジワッとズッと」という感じである。下り坂でどんどん加速している中で,このブレーキングではどんどんスピードが上がってくる。「ギューッと踏んで減速」をするポンピングブレーキでないと,ブレーキパッドも過熱・摩耗し,ブレーキオイルが熱せられて気泡ができ,そのうちブレーキが効かなくなる。国民が宣言や措置に対して反応が鈍くなっているのは,これまでのジワジワブレーキングでブレーキパッドが過熱・摩耗,オイルの気泡発生を起こしているのではないかと思ったりする。

 その流れの中での,総務省の会談,厚労省の送別会問題で処分が行われたのに引き続き,大阪府での会食問題,テレビ朝日での会食問題など,国民を牽引する側の人々による多人数会食問題が次々に明らかになっていて,コメントするのもバカらしくなっている。

 個人や個人経営者は,次の瞬間に破産や倒産がありうる。中小企業も倒産の危機があるが,その前に従業員の解雇を含む業務縮小で切り抜ける手を使うかもしれない。大企業でも,希望退職で人員を削減して業務改善を図ることが行われている。しかし,給与所得者は,月々の安定した収入がある。文句を言わずに勤めていれば,会社が倒産しない限り,収入はある程度保証されている。メディア各社はこの図式である。

 さらに,公務員は「辞めさせられない」という甘えがあるのではないか。「倒産しない」という甘えがあるのではないか。「お上(おかみ)」という驕り(おごり)があるのではないか。職場で感染確認者が出たら問題だが,それ以上に顰蹙(ひんしゅく)を買う行為である。そして黙って指示に従ってきた9割の国民が,国や自治体を信用しなくなり,ますます対策の効果がなくなってくる。

 メディアも同様である。大手メディアの腐った体質はこれまでも何度もボロを出してきた。メディアは公器ではない。最終的には広告費というお金で動く営利企業である。メディア間の足の引っ張り合いも見苦しい。スクープだと言っても,裏取引の末の約束破りだったりする。記者クラブ制の弊害は今も続いている。

 さてこのような体質批判は,書けば書くほど虚しくなるので,この新型コロナウイルスによる未曾有の危機を乗り越えるための再度の提案として,「アルコール会食の禁止措置」を明示したい。

 すべての飲食店,もちろん「接待を伴う」店舗も,銀座・赤坂の「政治家御用達」店も含めて,市中でのアルコール提供をやめる。その分,営業時間の制限はなくす。店での対策は必要だが,アルコール提供しない分,お客の回転を上げて対応してもらう。マスク会食も必要である。

 公共交通機関,タクシー,一般車両も含めて,都市内から郊外に向かう交通は,すべて検問を設け,乗客の飲酒を取り締まる。飲酒していれば逮捕である。この業務は,得意な警察が行えばいい。これまで新型コロナウイルスでは何の活躍もできなかった警察に仕事をしてもらえる。

 外飲みがなくなれば,親から子への家庭内感染拡大の危険性も格段に下がる。介護施設でのクラスターも,結局のところ,介護人が外から感染を持ち込んでいるからであり,それは介護人がどこかの会食で感染を受けたからと考えられる。ストレスの多い職場だけに,アルコール飲食が普通に行われているだろう。この辺りが原因ではないかと思うのである。

 小グループで,レンタルルームでパーティーをする例も見られる。ここも街中を酔って帰宅することを取り締まることで感染を阻止する。個人宅に集まっての飲み会も同様である。しかし,ここまでするのは,これまで指摘してきたヤンチャな10%の人たちなので,なくならないのかもしれない。

 時限立法で1ヶ月間の「アルコール会食の禁止」法案を作ることを提案したい。しかし,これにはまず国会議員が反対するのだろうな,と思うとやりきれない。「政治家の仕事は会食することである」と断言していた政治評論家がいた。しかしそれは「金銭を伴う取引」であり,利権問題である。筆者は,中学生のときには大志を抱いて「政治家になる」と宣言していただけに,その実情を知って愕然としたものである。その政治家を,ある意味で監視する役目を持ったメディアも,金で動いている。この世界的な緊急事態の中で,株価を釣り上げて金儲けをしている投資家と呼ばれる人たちもいる。ハーメルンの笛吹きのごとく,人類が川に飛び込むのを知りながら一心不乱に前に進んでいるような気がしてならない。