「リュックは背負わず、前に抱えましょう」という呼び掛けがある。背中に背負っていると、後ろの人に荷物が当たっていても分からないからだ。
ところが、何を勘違いしてか、「背中でなければ前に背負えばいいのね」と考えた人が多数ある。
問題は「荷物が他の人に当たらないよう気をつけましょう」ということなのだが、荷物を前に「背負って」前の人に当たったり、前の人をギュウギュウ押していても、気づかなかったり、感じなかったりするらしい。
これでは「立入禁止でも、座って入れば許される」という子どものギャグと同じレベルである。
周りが意識の中にない、「角」に注意が回らない、最密充填を考えない、スマホに魂を吸い取られている、など、これまで個別に指摘したことがまとめて当てはまるケースである。これがなくなれば、通勤電車の中のレポートは半分になるといってもいい。
変な日本人と言われない態度が求められるが、ここはまた外圧が必要なのかもしれない。手痛い外圧にならないことを祈る。
