これは、いわば人間の二重認証システムである。
これまでは、名刺がビジネスパーソンの認証方法だった。一部のセキュリティゾーンではICカードや指紋での認証が普及している。さらにハイセキュリティゾーンでは、瞳認証も使われている。
それらのゾーンは、そのゾーンに関係する人物を特定するためにシステムを使っているが、問題はゾーンにとって望ましくない人物を排除できないことである。強盗を含む犯罪者のことである。
最近の犯罪は、力わざでセキュリティを破る傾向が高まっている。バールでのこじ開けは当たり前となり、電動工具も使われるようになった。太さ1cmものチェーンまで切られては、防ぎようがない。
せめて、人に被害が及ばないセキュリティが必要ではないだろうか。
銀行、コンビニ、その他の店舗、鉄道、病院、学校などを想定している。
ここではもう顔認証が必須と考える。
防犯カメラでマスクとサングラスをしていてはやはり認識精度はガタ落ちになる。人がいる店内や駅などの施設、車両への立ち入り時には本人認証が必要な時代だと感じる。
どうせ、個人のプライバシーの問題を盾に反対する意見もあるだろう。しかし、正論を隠れ蓑にしている人がどれほど増えたことか。「先生族」(政治家、官僚、医者、教師、弁護士、裁判官)や、「制服族」(警官、自衛官)の犯罪は、社会秩序の崩壊である。
鉄道に現在、ホームドアの設置が進められている。これまでは、周囲からの見守りや本人の注意で防いでこれた事故が防げなくなったための措置である。スマホという異次元に人の意識を移してしまう製品の普及が一つの原因である。
ならば、セキュリティにももっと幅を広げる必要がある。あらゆる場所の立ち入りに認証を掛ける社会は、確かに自由が束縛されるが、これも安心安全のためである。おそらく、法に触れるギリギリのところで生きている人がほとんどなので、この提案は炎上で終わるのだろう。人間、特に日本人に絶望しているこのごろである。