jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

日本人の頭の中はどうなっているんだろう

筆者のカミさんが,テレビを見ていて「最近のアニメは気持ち悪い系ね」と言っていた。妖怪が描かれているアニメなので,おどろおどろしいのだろうが,ほかにも,結構,血の表現が生々しいアニメが多いように感じる。

 子供が見るようなこれまでの探偵モノのアニメは逆に,血を表現するにしても黒で表現して生々しさを抑えるように配慮が見られるようになっているのだが,いまや「そのまんま」である。

 アニメの声優も,最近はアイドルのような若い男女が仕事をしている。アニソン(アニメ・ソング)も一つのジャンルとなり,ステージで歌ったり踊ったりするのも仕事なので,声優といえどもルックスも大事な要素となっているのだろう。

 アイドルのようなアニメ声優と,生々しいアニメの表現が,共存するアニメの世界。これを普通にこなす声優と,歓迎する視聴者。これが,現在の日本の若い世代の標準の感覚のようだ。

 電子書籍でマンガが読めるようになった。当初,10年ぐらい前,書籍が500万部でるマンガの電子書籍購入数が5万部と聞いたことがある。まだスマホがなく,電子書籍の専用端末やパソコンしかなかった頃の話である。いま,電車の中でスマホを見ている人の半分は,マンガを読んでいるようだ。残りの半分は相変わらずゲームをしている。

 そのスマホで読むマンガは,書籍と同様,モノクロのコマ割のマンガである。これをスクロールして読んでいる。もちろん,音声も音楽もない。アニメではないからである。当然のことながら,血の表現もモノクロなので,それほど強烈ではない(のかもしれない。筆者は書籍マンガもスマホマンガも読まないから知らない)。

 しかし,テレビアニメになると,カラーになり,声が付き,効果音や音楽が付く。想像力の要素が一切なく,アニメの世界観の中に引きずり込まれることになる。そこで,テレビのスイッチを切れるかどうかが,判断の分かれ道なのだが,たいていは見続けてしまうのだろう。

 いまや,日本のアニメは世界中に発信されている。日本のアニメの独特なウエット感は,海外の作家にはなかなか出せない要素なのではないかと想像する。さすがに妖怪の国,日本である。しかし,さすがにこのウエット感は,海外では受け入れられないのではないかと想像する。現時点で盛んに輸出されているのは,ヒーローモノではないだろうか。

 これを普通に受け止めている日本の若い世代の頭の中が,残念ながら筆者には理解できない。幸いなことに,テレビアニメはスイッチを切れば入ってこないので,筆者はただその場を離れるだけである(スイッチを切ると,猛反発に遭うため)。

 同じように,テレビがタレントや芸人に支配されつつある。司会者,コメンテーター,ゲストがすべて,ハイテンションなコメントを発する人たちで構成されている。筆者はやはりその場を離れて抵抗する。アニメに対する若い人との感覚のズレは,ある程度カミさんと共有できているみたいだが,タレント番組に至っては筆者が孤立している状態である。ひとことコメントしても,猛烈な反論を食らうので,スゴスゴとその場を離れるだけである。

 新型コロナウイルスの真実を知りたいなら,専門家をゲストに招いて語っていただくだけでよく,タレント司会者もコメンテーターも不要である。その仕事が「話芸」の領域のモノなのか,自問自答してほしいと思うのは筆者だけなのかもしれない。 Youtuber,アニメ作家,アニメ声優,アイドル,雑学クイズ王が,本当に日本を支えられるのかと考えたとき,ちょっと違うんじゃないか,と立ち止まって考えてほしいと思っている。

 コンピュータ,ネットワーク,医療・バイオの基礎研究,食糧問題,環境問題など,すべてのプラットフォームを日本が今持っていないことの危機感を,もう一度考えてほしい。