jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

「I'm talking 」で手を上げる男はDVと定義しよう

2020年10月7日に行われたアメリカ大統領選挙の前の副大統領候補の討論会は、民主党のハリスさんが共和党のペンス氏に言い勝った印象だった。

 この討論会を見て、女性が男性より優位に立つ方法をいくつか提示した点が大きい。

 1つは、理性を失わずに堂々と話すこと。女性特有のテンションの高い声にならないよう,できるだけトーンを抑える。トーンの高い声は,弱さを見せることになる。逆にトーンを抑えると,相手のテンションを下げたり,さらに威嚇することもできる。今回の討論会でまずこの効果を感じた。

 2つ目は,相手から目をそらさないこと。1つ目と通じるが,目をそらすと相手に負けたことになる。これは訓練が必要である。自分を物理的に守れる手段(合気道や空手などを含む)を持っていることが自信につながる。

 3つ目は,「I'm talking 」。コミュニケーションにおいて同じ位置にいることを相手が認めるかどうかが,重要である。今自分が話しているのだ,これを相手が認められるかどうかが,重要である。

 男はすぐに手を出す。あるいは手を上げる。何らかの方法で自分のペースで進めようとして優位に立とうとする。大きな声を出したり,相手の話を遮ったりする。これは一種の挑発である。女性は,この挑発に乗ってはならない。挑発に乗ってテンションを上げてしまうと冷静さを失い,相手の思うつぼにはまってしまう。

 男は実は臆病である。自分より強いオスが来ると,シッポを巻いて逃げてしまう。会社での上下関係などが典型的である。しかし,相手が女性だと,「最終的には腕力では負けない」という変な自信がある。すぐに手を出したり手を上げたりするのはそのためである。

 理性のある男は,ここで自分を冷静に振り返り,相手に対してどう接するのが双方にとっていいのかを考え,最終的には妥協をする。

 しかし,理性のない男は,いったん自分の優位を確認すると,そのままエスカレートして突っ走ってしまう。相手の立場を考えない。家庭でいえばDVになる。理性があればどこかで立ち直れるが,理性というブレーキが効かなくなっていまうのが男である。口先だけで形を繕う男は,さらにやっかいである。これを許してしまうと,ますますエスカレートして,元に戻らなくなってしまい,不幸な結果になるケースが多い。

 一国のトップの行動を見たとき,やはり男社会はもうダメだな,と感じる。今回の討論会は,ハリスさんの自信に満ちた態度と対応が光った。ペンス氏は自分の応対の失敗によって負け犬になった。多くの国のトップを見てもそう感じる。

 イギリスの首相だったサッチャーさんは,「鉄の女」と称せられた。どれほどの圧力があったのかと思われる。ハリスさんにも鋼の心が必要だが,これまでの経験で強くなられたのではないだろうか。そういう意味では,クリントン女史がアメリカ大統領になっていたら,ひょっとしたら世界は変わっていたかもしれないとも思う。ハリスさんには期待するが,対外外交では試練が待ち受けているように思う。

 たまたま,ドラマで結婚式直前の着替えの場面を視聴していた。華やかな着物や純白のドレスは,女性を飾り,また女性が無垢の状態で相手に順ずる儀式である。「好きな人の胸に飛び込みなさい」というセリフが,ドラマではハッピーエンドになったり,地獄だったりする。現実の世界でも虚しく聞こえることがある。

 相手を冷静に見つめ,どんな場面でもお互いに冷静にコミュニケーションできる相手かどうかを見極め,それでも手を上げるような男は,将来の家族運営に禍根を残す。人間の性格は,簡単には変わらない。相手に金銭的にも縛られないように,自らの知識や能力を高めておく必要があるとこれまでも書いてきた。女性にはさらなる努力が必要だが,ITが発達し,女性の権利がこれほど肯定されるようになった今なら,必ず突破できると信じている。

 ハリスさんは鋼の心を持っていると感じた。一方で,トランプ大統領も外乱には一切かき乱されないという精神構造を持っている。新型コロナウイルスに感染しても,ブレない。弱みを見せない。バイデン氏は体力的にやはり心配を抱えている。

 トランプ氏は新型コロナウイルスに感染したことで選挙戦で一時期不利になった印象があるが,自らの回復をアピールできた治療薬(2種類の抗体を組み合わせた「カクテル抗体」)を,国民全員に無償で投与できるようにするという強いカードを持つことができた。とにかく,毎日4万人が感染し5000人が亡くなっているアメリカで,このカードは絶大だと思う。

 この治療薬と治療法が新型コロナウイルス対策として確立するのではないかと期待している。副作用もあるかもしれないが,とにかく一度,何らかの形で収束させることが望ましいと思う。これがやはり政治力であり,金力でもあると思う。女性の自立,人種問題の解消は,その次の世代かもしれない。それまでに,もっと多くの“ハリスさん”が出てくるように,女性も男性も意識改革をしなければならないと思う。ITとバイオを武器に,立ち上がる準備をしてほしい。