jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

第三波で心配な医療関係者の疲弊問題

日本に新型コロナウイルス感染に第三波が訪れている。連日,数字を連呼するテレビのワイドショー番組。増えた,減った,先週より増えた,減った,割合が増えた,減った,と一喜一憂するだけ。専門コメンテーターの医療関係者に,「原因はなにか」「対策はどうするのか」と迫り,司会者が勝手にコメントしてから専門家にウンと言わせようとする誘導尋問。半年前とまったく体質が変わっていない。

 第一波が過ぎたころにGo Toトラベルが開始し,第二波の途中でGo Toイートが加わった。経済活動を活発にして事業者を助けるという目的だが,結局これが感染の拡散に拍車をかけているように思える。安くなったからといって,そんなにホイホイとでかける人たちがこれほど多いとは思わなかったが,欲望は抑えきれないものなのだろうか。

 第一波,第二波,そして第三波と,断続的に波が押し寄せているように見えるが,実は医療現場では常に新型コロナウイルス感染症に対する治療とPCR検査の実施という業務を間断なく続けていることを忘れてはいないだろうか。

 1人が感染すると,入院して空きベッドが一つ減る,という単純な数字だけが表に出ているが,この1人は複数の医療関係者を必要とするほか,2週間から1ヶ月,ときにはそれ以上の長きにわたって病院の場所と医療関係者,酸素吸入器,人工呼吸器,薬などを専有する。インフルエンザと違って,特効薬を処方されて,はいご苦労さま,では済まず,大量の医療資源を食いつぶす。さらに,通常の診療の圧迫,病床の圧迫,そしてさらに医療感染者への感染拡大を引き起こす可能性も高い。

 医療関係者はこの1年,おそらくほとんど休みを取っていないのではないか。気の休まるときがなく,なんとか終息させたいと努力しているのにも関わらず,次の波の襲来にまた飲み込まれつつある。

 病床の空きは20%~40%ぐらいあるという。しかし,感染者が増えている現在,この余裕は数日で確実になくなる。医療関係者の数も機材もおそらくあっという間に足りなくなるのは目に見えている。

 クーポン券方式の「Go To」キャンペーンが,対象外の店舗を潤さないことは,最初から目に見えていた。なぜこういうところに税金の無駄遣いとバラマキをするのか,信じられない思いで見ていた。それでもまだ継続されようとしているらしい。

 ここにきて,ワクチンの有効性が9割を超えるものが開発されたという報道が相次いでいる。これはこれで望ましい。というのも,ワクチンの摂取で感染者数が抑えられることで,医療崩壊を食い止めることができるからである。症状を軽い状態に抑えることができれば,インフルエンザ同様,自宅での静養で対応できる。ここでも医療崩壊を防ぐことができる。

 新型コロナウイルスは,感染した場合に,喉だけでなく,肺から脳にまで感染が拡大するという。このために味覚障害,嗅覚障害なども起こり,しかもこれが陰性になったとしても症状が残ったりするらしい。とにかく罹患しないことに越したことはない。

 うがい,マスク,手洗い,三密からの退避などをおそらく9割以上の人が心がけているが,これでなぜなくならないのか。そしてほかに感染拡大を防止する手段はないのかと思ってしまう。一般の人も疲弊しているのである。

 医療関係者のみなさんを休ませてあげたいと切に思う。ここは,自粛警察にならないボランティアのほか,本当に警察にも活躍してほしい。その警察でもクラスターが発生している。医療関係者が持っている使命感という強い気持ちを,もう一度みんなで共有して,患者を出さない,増やさないための行動を考えるべきではないだろうか。