jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

後出しじゃんけんな日本

日本が,何か世界に先駆けて進めたことがあるだろうか。コンピュータもダメ,バイオテクノロジーもダメ,エネルギーも食糧危機も,何も解決していない。

 新型コロナウイルスに対しては,まずワクチン開発ができなかった。現状,切り札である特効薬開発も研究者レベルでしか進んでいない。

 ワクチン接種に関しても,イラクでの先行接種,イギリスでの先行接種を傍観して,他国で副反応が出なければ日本で承認する,という,まるで他国に人体実験をしてもらってその成果だけを受け取るだけの態度である。それでも実際にワクチン接種が始まったら,事例としてアナフィラキシーショックなどが出て,これをまたマスコミが叩いて普及の速度を落とすことになるのだろう。先進国では最低のマインドの「後出しじゃんけん」である。卑怯そのものである。

 日本の政府発表コメントは,常にアメリカの発表を聞いてからの同調でしかない。日本が先んじてコメントしたことは,かつてないのではないだろうか。情けなく思う。

 イラクファイザー社とワクチンの供給契約を早々に結び,人口比率での接種率で先行している。取引条件として,定価より高い金額で支払うことを提示したという。一方で,接種後の情報をファイザー社に提供することが条件になっているというが,これはどちらが言い出したことなのかが気になる。イラク側が先に言ったとすると,ある意味で国民を実験台として差し出したことになる。国民にさまざまな人種,民族がいることで,ファイザー社としても情報が欲しい相手国だったということだろう。日本が仮に申し出ていても,ファイザー社にとって欲しい情報ではなかったかもしれない。イラク国民としては,やや疑問の残るところかもしれないが,結果オーライ状態で,今回の遺伝子ワクチンはいずれも短期間の開発の割に効果の高さが証明されつつある。バイオテクノロジーの勝利となるのかもしれない。

 インフルエンザの特効薬であるアビガンは日本の発明だが,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にも有効性があることは誇らしい。しかし日本ではCOVID-19に対して積極的に処方できる承認はされていない。「絶対有効」ということが確認できるまでは,厚生省はウンと言わないのだろう。

 フランスやドイツでは,まだロックダウンが続いている。街に人の気配が感じられない。これに対して,緊急事態宣言が延長されているにも関わらず,東京の街中は人で溢れている。マスクはしているが,おしゃべりはし放題。飲食店や医療機関はギリギリの状態で,宣言延長によって廃業を決断した店舗もあるというのに,何とものんびりした感じを受ける。宣言による飲食店の営業時短の効果か,新規感染者数が減少傾向にあり,これにワクチン接種が前倒しできれば,押さえ込みに成功するかもしれないという希望が見えてきているが,接種に伴う副反応がマスコミによって誇張され,接種控えが進むことで,収束できなくなることを懸念している。

 ここは,後出しじゃんけんにならないよう,情報整理して進めてもらいたいものだ。そして,アビガンに続く特効薬の開発で先行してもらいたい。