jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

東大の悲劇。官僚,クイズ起業・・・税金の無駄遣い

筆者は東大(東京大学)が嫌いである。筆者の時代は,共通試験がなく,大学はそれぞれ独自の入試試験をしていた。東大は一次試験と二次試験の2本立てだった。一次試験は,IQ適正試験である。まるでクイズのような設問ばかりで,要領よく解答することが求められた。これでまずふるいにかける。二次試験は小論文形式である。

 現在は,共通試験でポイントを取ることが東大入試の前提条件になる。このため,共通試験でポイントが取れるような受験勉強がまず必要になる。共通試験は解答が4択問題である。正面切って問題を解かなくても,消去法でまず正答候補を半分に絞り込み,あとは勘で選ぶだけでもポイントを稼ぐことが可能である。「現役では数学が5点でした」的な予備校のコマーシャルでもわかるように,点数が取れるテクニックを教えるのが,現役予備校,および予備校の使命となる。

 この手の問題で,要領のいいのが東大に進むことができる。しかし,大学では思考能力を問われる。また人間としての常識も問われる。入試では点が取れるが,常識を知らない人が学生として入学してくる。社会常識がなく,手紙の書き方も知らない。東大に入ると,まずこの辺りの常識のなさを改善するための指導が行われるという。

 さて,適正試験に合格して無事東大に入学し,常識の指導をスルーした学生は,結局,大学では研究という本来の責務を行わずに卒業年を迎える。国家公務員試験も,同じようなIQ適正試験なので,簡単に合格し,官僚の道に進むことになる。昨今の官僚の不始末は,このIQ適正試験を勝ち抜いてきた人間による常識のなさから生じていると感じている。

 一方,このIQ適正の高い東大生は,昨今,とんでもない進路を見つけることができた。クイズ王,クイズ起業である。

 クイズ,雑学が何の役に立つのかがよくわからない。エンタメに東大は要らないと思うからである。国の税金を大量につぎ込んで育てた東大生が,国に何の貢献もしないとなると、これを税金の無駄遣いではないかと思ったりする。こういう人たちを持ち上げるマスコミや,広告に採用する企業,広告代理店も,姿勢を見直してほしい。

 クイズ,雑学だけでは,日本が滅びる。東大卒業生は何を目指して猛勉強するのか。東大卒Youtuberがいいとは思えない。

 国家公務員となり,官僚となり,関連企業にちやほやされ,接待を受け,挙句は天下りし,年金は存分にもらって老後を豊かに過ごす。これも東大卒の典型的な人生である。日本のためにならない人材を輩出して,東京大学の使命が果たせなくなるのではないか。

 東大卒というだけで,ちやほやするテレビ番組も,広告代理店も,無責任だと思っている。筆者は東大卒人に迎合はしない。「なんで私が東大に」だの「現役時代,数学は5点でした」などと,東大崇拝の予備校もいい加減に受験を煽るのをやめてもらいたい。

 筆者も当時,東京大学への切符は持っていた。しかし,余りにも形式的な一次試験での振り落としを評価しなかったので,東大は受けなかった。一発勝負で,しかも小論文で思考問題で勝負できるNo.2を選んだ。いまでもこの選択は間違っていないと思っている。

 なぜ東大を目指すのか。日本を動かす官僚を目指すのではないのか。エスカレーターを上るだけの人に対して,日本の将来を賭けることはできないと思っている。東京大学の存在そのものが,現在の日本にとっての不幸かもしれない。