jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

死にたくない

東京の重症患者数が,重症用病床数を超えて3日が経過した。病床占有率が100%を超えた。入院できず,自宅で亡くなる方もでてきた。これでは,2021年1月の第三波よりも酷い状態である。

 第三波で発令された2回目の緊急事態宣言では,病床占有率が100%を超えたことは少なくとも一度もなかった。まさに,医療現場は崩壊の危機にある。新型コロナウイルスの変異ウイルスによって,感染者拡大速度は従来種の2倍。重症病棟が満床になるのも,あっと言う間だった。「今,感染しても,病院では受け付けません」と言われたらどうですか - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/1/11。

 緊急事態宣言の発令は,4/25(日)になるようである。この3日間で亡くなる方は,東京では合計60人。そのうち,治療を受けずに亡くなるかたが10人近くいることになると思う。

 イギリスでは,ロックダウンという強い措置を1年以上続けている中で,ワクチン接種が「計画的に」進んで感染拡大が急速に抑えられ,飲食店やイベントなどを「段階的に」規制を外した。中継の映像を見るかぎり,現在もロックダウン中だというのに,街中のカフェでは表でマスクなしで楽しそうに飲食をしている姿が映っている。

 日本では,ロックダウンをせず,ワクチン接種をせず,「場当たり的に」「強制力なしに」「お願いだけで」感染拡大を抑えようとしてきた。筆者は,誠実でマジメな日本ならこれで感染拡大の防止ができるかな,という期待もないわけではなかった。しかし,残念ながらダメだったみたいである。やっぱり変な日本人ということになりそうである。犯罪率が世界でも低いとはいえ,ゼロではない。資格や組織に属していても,ルールを守らない人もいる。

 2021年7月25日からの開催が予定されている東京オリンピック2020まであと3ヶ月。聖火リレーが無観客や無走で行われている。中継も音声放送をしない。地元や当事者は盛り上がっているが,開催までの気分の醸成には程遠い感じがする。

 7月に入ると,筆者の娘が海外留学から戻ってくる日程が確定した。海外からの入国時の大変な事情 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/4/20。今のままだと,4/25からの3週間の緊急事態宣言では感染拡大を抑えることができず,現状の1日5000人レベルが維持され,緊急事態宣言を解除すると再拡大することが予想されている。7月時点では収まっていることはほとんど期待できない。一日の感染確認者数が日本の10倍にもなっている国からせっかく日本に帰国しても,安心して外に出られない状態になっていそうである。非常に残念だ。

 電車の中でマスクなしで大声で話をし,注意しても聞かず,「触ったら暴行罪で訴える」などと騒ぐ人のことが何度となく報道される。「ともに取り組もう」という気持ちを持って - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/4/21 とコメントしても,虚しい。何しろ,新聞はスポーツ新聞,テレビは娯楽番組,スマホはゲーム,といった具合に,まともな人の話を聞いたり読んだりしない。目の前で直接注意されても理解できないのだから,能動的に情報に接してもらいたいと思っても情報が届かない。

 正直,国や自治体,飲食店,観光業,そして医療機関やマスコミなどの関係者は,何を言っても言うことを聞かない人に対しては打つ手がない。結局は「守り」でしかなく,テイクアウトやキッチンカーなどの新しい取り組みも,結局は「逃げ」にしかなっていない。積極的に原因を排除する「攻め」の態勢を,日本でもいい加減に構築しないと,国が滅んでしまう。

 しかし,その前に自分が死んでしまうのではないかという恐怖の方が先に立つ。それも,新型コロナウイルスという病によって死ぬのではなく,感染しても入院も治療もされないで見殺しにされてしまうのではないか,という恐怖である。

 毎日,冷酷に「死者20人」などと報道されており,大阪の場合は「死者9人のうち6人が自宅で症状が急変しての死亡」というのだから,まさに「見殺し」である。遅い!遅い!(もう遅い?) - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/1/27。感染をしたくもないし,感染して死にたくもない。国や医療機関から見放されてこの世を去るのだけは避けたい。

 日本に居て,この「見殺し」状態から逃れる方法はあるのだろうか。とにかく感染を受けないことだが,筆者自身もまた家族のメンバーも,外出してある程度多くの人と接している。どこで感染を受け,それが家に持ち込まれ,家の中での感染を受けないという保証はない。仕事はリモートで進めるとして,家族を含めた「他の人」との接触も避けるには,一人暮らしをするしかないのかもしれない。その1段階前として,部屋にこもる自主隔離をしなければならないかもしれない。

 仕事でお付き合いのある方が,2ヶ月前に新型コロナウイルスに感染されたことをつい先週知った。感染経路は不明。人工呼吸器手前まで症状が悪化したが,アビガン投与などで回復し,今月ようやく退院されたという。よく存じあげている方で,マスク対策も飲食も気をつけられ,仕事も半分はリモートでされていたが,感染されたという。筆者よりは人と接する機会が多い方だが,決してヤンチャはされないことを存じ上げているので,筆者も同じような流れでどこかで感染するかもしれないと恐怖を覚えたものである。しかも,2月ならまだ第四波は来ておらず,病床もまだ余裕が出てきたころだが,この4月末は大阪は重症病床が100%超えなど,入院も治療も受けられない状態になっている。今,罹患すれば,即,死の宣告,しかも見殺しという恐ろしい状況にある。

 今,罹りたくない。そして,今,死にたくない。見殺しにされるのは嫌だ。