新型コロナウイルスに対する日本の施策は,すべて「穴だらけ」である。
まず人流を止める基本的な方法は,ロックダウンである。イギリスやドイツ,フランスではもう1年以上もロックダウンが続いている。これと並行してワクチン接種が進んだイギリスやアメリカで,感染確認数の減少という効果が出ている。
基本的な人流を抑え,外出規制の時間を徐々に緩め,解除へと向かえるのだろう。警察,軍などが監視し,法律での罰則も整備されている。感染拡大が抑えられなくても,移動制御,移動者確保などの強制手段を持っている。物理的な抑制方法を持っているということである。
医療機関も多くは国立で,政府の方針に従って行動できる。軍の病院も軍の医者もある。有事への対応は,訓練もされているし,実際にすぐに行動に移されている。
日本は,すべてお願いベースである。法律もない。強制力を行使する警察や軍もない。人流を止める手段がない。医療機関は9割が民間経営で強制ができない。国民が従順だったならお願いベースでもなんとかなったのだろうが,だれも言うことを聞かない。災害続きだった平成の間は,明仁天皇(現在の明仁上皇)と美智子妃(現在の美智子上皇妃)が心の拠り所だったが,令和に入ってから,令和天皇(徳仁親王)は新型コロナウイルスに対するメッセージを何か出されただろうか。秋篠宮家眞子様のゴタゴタで,皇室への求心力も一気に低下しているのではないか。
菅首相に決断力はあるのだろうか。筆者は,現在の緊急事態宣言が予定の5/11に解除できなかった場合は,まず菅首相は責任を取って辞任すべきだと思っている。これと同時に,東京オリンピック2020の中止を宣言すべきだと思っている。そして,国民を守ることに集中して,PCR検査,抗原検査,ワクチン接種,公共交通機関の停止による実質的なロックダウン,首都圏や大阪圏におけるアルコール提供・販売の停止などの「強硬策」を5月いっぱい実施して,感染拡大を抑え込むことに注力すべきだと考える。
もたもたと総裁選挙などしている場合ではない。とりあえず,麻生副総理が引き継いで進めていただきたい。今からその覚悟をしておいてもらいたいものである。