jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

かなり実用的な津波シェルター「ライフアーマー」

ここのところ,新型コロナウイルスの3回目の緊急事態宣言と第四波の危機的な状況に対する政府や自治体の対応,マスコミの空振りの報道を見るにつけて,イライラが募っている毎日である。外出を控え,とにかく自分の家の中にウイルスを持ち込まないようにしたいと思っていたのが,1年前だった クラスターから身を守るためのシェルター - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2020/4/13。家が自分たちにとっての最後の砦という意識は,基本的に今でも変わっていないが,変異型ウイルスへの切り替わりによって,感染力が高まっている今,ゴールデンウィークでも我が家の出入りは限定的な状態を保っている。

 全然関係ない話だが,Webニュースを見ていて面白いモノを見つけたので,紹介したい。まるでドラゴンボールの宇宙船? 注目集める津波避難用シェルター 2021/5/4。

 強化樹脂製で直径120cmの球体で,大人4人乗っても水に半分以上浮くというこの津波避難用シェルター。価格が50万円ぐらいだという。開発は2012年。大分県のポンドという企業が作った「ライフアーマーNEO」である。こういうキワモノは,多くは展示会で注目されてもその後はモノにならないものだが,こちらは受注生産ながら購入できるようだ ライフアーマー大人4人乗り防災シェルター。今日時点で在庫なし。

 10年前の東日本大震災における東京電力福島原子力発電所事故で,身近に放射線の恐怖を覚えた際には,地下の核シェルターのことを真剣に考えたが,とても採算が合いそうになかった。これから数十年のうちに必ず起こると言われている首都圏直下型地震や,南海トラフ地震での家屋倒壊の可能性も否定できないが,そもそも重鉄筋構造の学校や病院まで倒壊する可能性のある大型地震に対して,一般人が対応できる術はほとんどない。現在販売されている耐震構造の住宅が,いくら費用がかかるのだろうか,と考えると,こちらも現実的ではない。

 これに対して,このライフアーマーという津波シェルターは,とても実用的だと思う。価格は中古の軽自動車程度。即金で買えない額ではない。大きさが直径120cmで,庭に転がしておいても問題のないサイズである。窓もあるので,ちょっとしたアウトドア勉強部屋みたいに普段使いできるかもしれない。

 非常用ボートと言えば,ゴムボートを思い出すが,緊急時に膨らむかどうか,ゴムが劣化しないかどうか,そして何よりも強度が十分かどうかが気になる。また普段使わないものなので,30万円ぐらいだがおいそれと手が出ない。

 ライフアーマーはちょっと楽しいシェルターである。筆者にとっては,ドラゴンボールというより,宇宙から帰還する宇宙船のように見える。津波が押し寄せた際にはかなりの衝撃を受けるかもしれないが,壊れにくい球形の設計だと思われる。また公園や学校のグラウンドに数十個並べておけば,普段は遊具としても使えるかもしれない(閉じ込め事故が起こらないような工夫は必要)。家に置いても,自宅倒壊の際の一次避難場所として使える。

 地震そのものによる被害も怖いが,地震に引き続く津波や火事は,いったん気を緩めた後にやってくるので恐ろしい。東日本大震災のように地震後わずか10分でやってくるような津波では,山へ逃げるのか,とどまるのか,上に逃げるのかすら判断に迷う。10mを超える水が押し寄せるなど,想像することもできない。正直,ライフアーマーがあったとしても,このシェルターに入るという判断ができるかどうかもあやしい。シェルターに入る前にシェルターが流されてしまう可能性もある。

 そこで筆者からの提案だが,この球形シェルターをもう少し長細くして,普段のベッド代わりに使うようなデザインにしてはどうだろうか。大きさの割に今度は収容人員が少なくなる可能性があり,1人用になるかもしれない。恒星間旅行の時の冬眠カプセルみたいなものかもしれない。いや,そうするとすでにカプセルホテルのようなイメージになるかもしれない。

 津波による浸水のほか,大雨による土砂崩れなどにも対応しなければならないので,強度はかなり必要になる。しかし,最近起きているような大雨による堤防決壊の危険性の高い地域では,命を守るために必要かもしれない。ただし,危険がある程度収まった段階で脱出できるようにする機能も求められる。なかなか難しい問題である。

 ライフアーマーは,動力を持たないことでリーズナブルな価格で提供できたという。津波の引波で沖まで流されてしまった場合は,自力で戻ることはできないという。その割り切りも必要である。

 災害が近づいたり,起こった次の二次災害が予想されるときに「命を守る行動を取ってください」と連呼されるようになった。津波が来るという情報があっても,正直,動けるかどうかあやしい。堤防が決壊するかどうかも50年で初めてということもある。どこまで設備投資しても,それを上回る規模の災害もあり得る。

 最近,日頃から非常時を体験するススメがされている。電気を使わないで食事を作る,ペットボトル1本の水で食器洗いをする,などなど。缶詰などの非常食がサブスクリプションで毎月届く仕組みもできてきた。

 筆者は,とりあえず2Lのペットボトル30本を購入している。これに毎日,水道水を組み替えることを考えたのだが,実はなかなか日課にはなっていない。これを機会に,もう一度やり方を考えてみようと思う。