jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

数も数えられない日本のワクチン接種運用

5/17,岩手県北上市新型コロナウイルスのワクチン31回分を廃棄したという。誤って,翌日分のワクチンも生理食塩水で薄めて注射器に入れてしまったようだ。

 キャンセルで接種できなかった分を廃棄することになるケースが多く,これは,接種希望者側の問題である。廃棄予定分を市長や役所職員に勝手に打つケースは,特権階級のエゴと取られる可能性がある。事前に取り決めて市民の了解を得るか,キャンセル分を有効に使えるようなキャンセル待ちシステムをバックアップとして構築する必要があるだろう。

 今回の北上市のケースは,接種を準備する側が勢い余って翌日分まで用意してしまったことが原因のようだが,こんなところにアナログな要素が入るとは思わなかった。

 新型コロナウイルス対応ワクチンで相次ぐ冷蔵庫,冷凍庫トラブル。警報ブザーがない? 監視しない? ただの怠慢? - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/5/13。このときの事故例では,「使用前の瓶(バイアル)を使用後と間違って廃棄したり,空のバイアルに生理食塩水を入れて生理食塩水を接種したり」といったさまざまな作業ミスも出てきている。

 日本人って,こんなにいい加減だったろうか。

 報道されていないだけかもしれないが,ワクチン接種に関して海外でこのような事故事例を聞かない。キャンセル待ちのシステムもすぐに動きだしている。ワクチン接種担当者の職種もどんどん拡張して対応している。医療関係者でないボランティアも,講習を受けて参画している。やるかやらないかは別として,日本人の方がもっと丁寧で確実にお手伝いできるようなイメージを持っていたが,おそらく接種を受ける側が高飛車になってうまくいかないのだろう。やはり「日本人は賤民」に思える。

 「どんぶり勘定」という言葉が日本にある。筆者の勤め先でも,手書きの伝票がまだまだまかり通っている。これをパソコンに手で入力する。ここでも打ち間違いがありえる。リストを出力して,これに手でチェックを入れていっても,例えば総数の間違いが出たりする。手書きというアナログ的な手法を使うからである。あらかじめ,総件数を出しておき,デジタルで数えれば,勘違いによる間違いが起きにくい。これは,病院の会計呼び出しや銀行の準備札ですでに使われているではないか。今日の予約数,午前中の接種数,などを定期的に見ていれば,31回分,つまりバイアル6本分も作り溜めするなどということはなかったのではないのか。

 昨日5/17から東京で始まった集団接種では,システムのバグが見つかり,架空の接種券番号を使っても予約登録できることが明らかになったが,これを接種券のないマスコミ(朝日新聞出版,毎日新聞社)が「試しに」していたという。これは,マスコミが特権階級と誤解し,これまでも数々のグレーな取材行動を取ったことによる。面白半分と言われても仕方がないだろう。結局こういうことをすると「ブン屋はブン屋」と言われてしまうのである。ジャーナリストの風上にも置けないと思う。