新型コロナウイルスが次々に変異を続けている。たまたま、初期型で作ったワクチンがある程度の効果を維持しているが、インフルエンザが4種類ぐらいで止まっているのに、もうそれを超える種類になっている。ワクチン、特効薬の開発がまだ進まない中で、人流を止めることも限度がある。
人が集まるところや人の流れを作る移動手段において、感染の拡大が起こらなくするには、人流以外は「空流」の工夫しかないように思う。つまり換気である。
無症状感染者が移動しているから感染が拡大する。しかし、無症状感染者の動きや呼気を止めることは、マスク着用率がこれほど上がっている現在、これ以上の効果を期待できない。
ならば、この無症状感染者の行動パターンに沿って、他人との接近、接触を減らす方法を考えなければならない。
家を出てから、駅まで歩く、ホームで待つ、電車に乗る、また歩く、オフィスでじっと座る、電話で話す、会議で話す、食事を取る、そして電車、徒歩を繰り返し、帰宅する。
この行動の間中、ずっと呼吸をしたり、話したり、咳払いをしたり、くしゃみをしたりする。一ヵ所にとどまっている場合は、周囲のウイルス濃度はどんどん高まっているし、歩いている場合はその後ろに汽車の煙のように帯状にウイルスの高い部分が続くことになる。
とにかくこのウイルス濃度の高い空気を速やかに拡散あるいは除去しなければならない。ならば、空気を動かさなければならない。
オフィス、飲食店、公共交通機関では、とにかく換気である。これから冷房が必要な季節だが、積極的な換気が必要なのではないか。
そして歩行時は、エアシールドだろう。去年の実験がまた生かされなければならないのかもしれない。
大量検査による感染者のあぶり出し、ワクチンの大量接種と並行して、守りの方法も変えていかなければならなくなりそうである。