jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

H-Sports(ハイブリッド・スポーツ)の提案

e-Sportsというのがある。オンラインで競技者をつないで,バーチャルなゲームで競技をするものと理解している。オンライン対戦ゲームとの違いは,単純に言えば賞金稼ぎができることだろうか。YouTuberと同様,自らの才能で収入を得ることができる。バーチャルだが「仕事」「職業」「プロ」である。

 オリンピックにおいても,選手が開催国に移動することなく,自国で競技してお互いに記録を取り合うというコンセプトで開催できないか提案していた Zoomオリンピックの提案 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/6/19。

 いっそのこと,この開催方法を世界大会の標準にしてはどうかというのが「H-Sports(ハイブリッド・スポーツ)」の提案である。自国でリアルで競技をしている状況をオンラインでつないで対戦する。競技の条件のほか,撮影,中継,計測などの仕組みも標準化することで,不利益が生じないようにする。

 そもそも,会場が同じ必要がある競技,すでに世界大会が行われている競技を,オリンピックに集約する必要はない。野球,バスケットボール,ゴルフ,テニス,ラグビー,サッカーなどは,オリンピックには要らない。体操,卓球,水泳,陸上などはオリンピックの花だが,これも世界大会があるので,十分である。

 オリンピックのいいところは,さまざまな競技を同じ期間に同じ場所で行うことでスポーツを通じた国家間の国際親善と,競技間の理解促進が図れるところである。1個所に集まって競技で他国の選手と切磋琢磨するだけでなく,自国の他競技の応援もすることで,国としてのまとまりができる。COVID-19がなければ何の問題もなかった。

 仮にその国や地域で1つの競技にしか参加できない場合でも,会場に行けば国際級の会場で戦うことができる。競技が終わっても余裕があれば,他競技,他国選手との交流もできる。リアルならではのチャンスがある。

 しかしそのために開催国に多大の負担をかけることになる。COVID-19がなければ,インバウンド観光客需要も含めて負担に見合っただけの経済効果が期待できた。しかしこれからはこの大型複合イベント運営は,コストパフォーマンスが悪い。また今回の参加国206ヵ国の中で,これだけの経済的負担に耐えられる国はそれこそG20ぐらいまでしかありえない。これも逆に国家間の不公平さを助長している。

 H-Sportsの場合,巨大な会場は必要ない。その国の体育館やトラックを作る程度の出費で済む。自国で賄ってもいいが,クラウドファンディングで資金を募ってもいい。また競技団体が各国に協力して設置してもいい。すでに8割以上の国や地域は,自国に競技施設を持っている。残りの40地域ぐらいのサポートであれば,たいした金額にもならない。ただし,競技場だけでなく,その状況をリアルタイムで中継できるIT環境はより高度なものを提供する必要がある。ただそれだけである。

 東京オリンピックのあと,フランス,中国,オーストラリアと開催国が決まっている。次のフランス大会は,COVID-19の脅威はなくなっているのだろうか。次のCOVID-22が出てきていないとは保証できない。インフルエンザとの闘いにも人類はまだ勝てているわけではない。ウイルスとの共存が今後どのような形で行われるのか。ワクチン接種を毎年のように行うような世界になるのか。少なくともマスクなしで過ごせるような社会が戻ってきてほしい。IOC運営(経営?)によるオリンピックの不具合が噴出した。この東京大会を最後に,新しいオリンピックの形を作りたい。