ジェイアール名古屋タカシマヤ,伊勢丹新宿店,阪神梅田本店,ルミネエスト新宿など,店舗営業をしていた食品売場,いわゆるデパ地下でCOVID-19クラスターが発生したと次々と報告されている。
感染拡大の元凶とされてきた飲食店が時短営業,アルコール販売禁止などの措置が行われ,一方で百貨店では日常の物品販売フロアである食品フロア,デパ地下の営業が続けられていた。
筆者は,飲食店は長時間滞留することで感染者からの感染拡大の恐れがあると思っているが,デパ地下などは常に客は移動し,滞在時間は短いと思っていた。結局,客から店舗従業員に何らかの形で感染し,これが従業員の間で感染拡大してクラスター化したことが考えられる。接客業が不特定多数を相手にすることから,感染罹患リスクが高いと以前から言っていたが,そこからの水平拡散が問題になり,クラスター発生につながった。デパートの従業員の方々は不運だった。
これは他山の石である。つまり,不特定多数とすれ違うだけでも感染リスクはあるということである。今後,他の職種でもクラスターが発生する可能性はありえる。心して,自主対策を続ける必要があるだろう。何しろ,感染してしまっても,入院できない,という方針に変わってしまったからである。