jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

久しぶりの大きな地震が東京を襲った日--テレワーク城下町の再提案

2021/10/7 23:41,千葉県北西部を震源とするマグニチュード6.1の地震が起きた。最大震度は足立区などで震度5強。2011/3/11の東日本大震災の都内の震度以来の大きな揺れだったという。

 折しも,4回目の長い緊急事態宣言が解除されて1週間。それでも飲食店の営業は21時までとされているのに,23:41の地震で止まった電鉄のために,帰宅困難者が多く出たという。

 筆者は,17:20に仕事を終え,自宅には19:00には着いていた。まあ,都心からするとちょっと距離があるところに住んでいるというわけである。夕食も終え,風呂も入り,23時には床に付いていた。突然,緊急速報のブザーがスマホから鳴り,その2秒後ぐらいに揺れが来た。筆者の部屋は2階にあるので,積み上げたダンボール箱が揺れるのを手で押さえて崩れるのを防いだ。それでもその程度だった。1階にいた家族は,それほど大きな揺れを感じなかったという。

 ニュースを見て,都内で意外に大きく揺れたこと,電鉄が止まっていること,そして20箇所以上で道路の下の水道管からの水の吹き出しがあったことなどを見て,驚いた。東日本大震災以降で初めての大きな揺れだという話にも驚いた。

 結局,帰宅困難者に対するサポートも十分ではなかったようだ。COVID-19禍でコンビニ業界も疲弊している中,地震の際のサポートなどは難しかったかもしれない。

 もう1つ驚いたのは,翌日の通勤者の動きである。私鉄は,京浜急行と脱輪事故を起こした舎人ライナー以外は順調に運転していたが,JRは横須賀線京浜東北線など,東京より南の路線で運転に遅れが出た。しかし,朝の通勤のために駅の外に長い列ができた様子が報道されていた。

 筆者としては,これはテレワークの絶好のチャンスであると考える。出社しなくていい人は,テレワークで仕事をしてもらえばいいし,あと1日で週末なので,うまく有給休暇を取得させることを勧めてもいいだろう。

 駅まで来て長蛇の列ができている,その時点で会社に連絡してテレワークに切り替えて自宅作業とする,という判断ができるのに,電車が動くまで延々と並んでいる状況は,滑稽にも思えた。

 東京で東日本大震災並みの直下型地震が起こったら,と考えると,やはりぞっとする。水道やガス,電気などのいわゆるライフラインの切断,橋や首都高などの立体交差の崩壊による移動ラインの切断,そして地下鉄,首都高速山手トンネルのような長大なトンネルの中での大渋滞,そして火災。比較的地震には強いと思われる我が家でも油断はできない。

 2021/10/9の朝のテレビでNTTが転勤を廃止を決定した話題が出ていた。神戸で仕事をしていても,東京の本社のメンバーとしてテレワークで仕事をする,というようなスタイルである。

 東京や大阪など,都会への人の集中が問題視されてもう30年以上になるが,一向に都心への集中傾向は変わっていない。COVID-19禍で人流を抑えなければならない状況になり,これに合わせてテレワークの推進,テイクアウトビジネス,キッチンカービジネスなども一部で始まった。いわばパラダイム・シフトが起こりつつあった。

 4回目の緊急事態宣言が2021/10/1に解除され,ビジネスの回復機運が高まる中,結局また都心への集中という経済モデルが元に戻りつつある。今回の大きな地震によって,再度,地方への分散というモデルを推進できないものだろうか。

 オリンピック・パラリンピックという,特定の都市に集中的にスポーツを誘致するスポーツイベントは,投資効率は高いが,人の集中は避けられず,COVID-19の第5波の甚大な感染拡大を招いてしまった。オリンピック・パラリンピックが終わった途端に感染確認者数は減少を続け,緊急事態宣言の全面解除に結びついた。やはり人が集中することで,感染拡大は起きてしまう。

 COVID-19禍が始まった当初,リゾートホテルをテレワーク用に提供して業態変換することを提案した テレワーク城下町を作ろう - jeyseni's diary 2020/5/5。非感染者が集まればそこでの小グループワークは問題ない。つまり,分社機能をリゾートホテルに置くのである。長期契約であればホテル側にも安定した収入が見込めるし,その周りに飲食店やスーパーマーケットなどの新しいニーズが生まれる。

 今からでも遅くない。観光に頼るだけでなく,テレワークという新しい需要に応えるビジネスモデルをぜひ作ってほしい。

 それが1つのいいモデルになれば,このリゾート分社にいい人材を集められる可能性も出てくる。何しろ,たとえば温泉つきで福利厚生にも優れているからである。

 筆者のように比較的長い通勤時間を持っているものにとっては,たとえば自転車で20分ぐらいで行ける場所にリモートオフィスがあれば,時間も有効に活用できるというものである。