jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

海底火山の噴火で軽石が大量に流出--ウォータージェットとかベルトコンベアとか使えないか

小笠原諸島の海底火山、福徳岡ノ場で2021/8/13に噴火があった。時期的には,東京オリンピック2020が閉会し,パラリンピック開催直前。日本国内の1日の感染確認者数が2万人を超えたのが8/13だった COVID-19は「広域低密度災害」。モニタリングネットワークが鍵を握るはず。 - jeyseni's diary 2021/8/14。8/13は何だかいろいろな思いが重なったようで,ブログを5本も書いていた。

 それから2ヶ月。噴火で大量に流出した軽石が沖縄に流れ着き,養殖魚が全滅したという報道が10/30にあった。その1週間前の10/23,沖縄の南方で巡視艇「しまぐも」がエンジンに軽石を吸い込んで航行不能になったとの報道もあった。

 報道を見る限り,この軽石を網ですくって除去していた。小型のショベルカーを使っているケースもあった。この人海戦術,何とももどかしい。

 タンカーなどからの重油流出のケースでも,まずオイルフェンスで囲い込み,これを吸引式などの油回収装置で回収するところから始まるが,外海は波も荒く,オイルフェンスを張ることも難しい。フェンスを乗り越えて流出が広がってしまうことも多い。

 軽石が相手だと,フェンスを張って拡散はある程度防げても,吸引式の回収装置も使えないかもしれない。ただ,水流を使って吸い上げる方法や爪つきのベルトコンベアで連続的に地上に上げられれば,水と軽石を分離するのは,石油を分離するよりは楽なのではないか。比較的,目の粗いふるいでも分離できる。分離した軽石は,さらにベルトコンベアで奥まで運び山積みする。

 吸引式の回収装置の問題は,目詰まりである。巡視船のエンジンが止まったのも,冷却水を吸い込んだところで詰まってしまったからだろう。むしろ,吸引式ではなく,噴出式で軽石を追い込む方式,つまりウォータージェット方式で水と一緒に吸い上げるようにすれば,効率がいいのではないかと考えるのである。

 その昔,筆者が高校生の時に,瀬戸内海で石油コンビナートからの原油大量流出事故があった。小学校から中学校にかけては,クルマの排気ガスによる大気汚染が深刻だった。いわゆる公害問題が広がっていた時期である。中学時代は政治家を志した。高校時代は公害問題に立ち向かう研究者を目指した。原油流出によってカブトガニが死滅の危機にあったからだ。大学は,機械系でモノづくりやエンジニアリングを目指した。社会人になって,技術立国日本を情報でバックアップするジャーナリストの道に入った。機械系の知識は,エネルギー問題や騒音問題へのバックボーンとなり,そこで出会ったコンピュータの知識が,電子機器や通信,ソフトウエアへの展開のバックボーンになった。かつての高校生時代に出会った石油流出問題と類似する軽石流出問題にぐるっと一周して戻ってきた感じである。

 今の筆者には,現場にいく時間も,モノを動かすだけの体力も資金もない。ただ,このブログでヒントを記すことで,行動力のある人が行動を起こしてくれることを願うのみである。おそらく,手作業では処理に何日もかかるし,流れ着く軽石も継続されるだろう。ここは少しでも効率化する仕組みを導入してほしいと思うのである。