jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

天皇家と華族と一般庶民の関係をそろそろ一掃するいい機会にしてほしい

眞子さんと小室圭氏の結婚が2021/10/26に成立し,昨日11/14に米国に移住した。あとは一般庶民と同じ立場での人生を送ることになるので,あえてコメントはしない。

 考えてみると,かつて皇族や華族といえば,雲の上の存在であり,一般庶民との交流は皆無に等しい世界だった。奈良時代の支配者階級から平安時代の支配者であり文化の担い手であった貴族,その中心が天皇家であり,ある意味で日本の文化や伝統を継承するグループの1つである。

 天皇が次の代に変わるときに年号が変わる。その際にはさまざまな行事が未公開で実施される。かつての密教の影響を受けた行事もあり,一般人には理解できない世界である。

 天皇が一般庶民の前に姿を現すのは,元旦,誕生日の皇居での一般参列のとき,文化の日の叙勲のときぐらい。このほかの国事行為として,内閣総理大臣の任命,最高裁判所裁判官の任命,国会の招集,衆議院の解散,総選挙の公示などで姿を見る機会がある。また,外国からの要人との謁見,さまざまな書類の認証などの公務があるそうだ。

 昭和天皇までは,皇居から出ることも少なく,遠方への移動は「お召し列車」という特別の車両が使われた。1945年の第二次世界大戦終戦後,「天皇人間宣言」で,これまで「神格化」されていた天皇が「人間」として一般庶民ともつながることとなった。

 その影響か,現在の明仁上皇が皇太子の時代に,1959年(昭和34年)4月10日,現在の上皇皇后である正田美智子さんと結婚された。美智子様は正田家という実業家の家庭の出身。一般人が皇族に嫁ぐのはこのときが初めてである。

 その後,明仁上皇の長男である現在の令和天皇徳仁親王が小和田雅子さんと結婚,次男である現在の秋篠宮文仁親王が川嶋紀子さんと結婚と,天皇家に一般人からの入籍が続いている。小和田雅子さんは外務省勤務時代に徳仁親王と知り合い,川嶋紀子さんは文仁親王学習院大学時代の友人という関係である。

 眞子さんの場合も,大学時代の友人という関係で小室氏と出会っている。ある意味,父親である秋篠宮の自由恋愛からの結婚が,意識の中で強く働いているように見えた。母親である紀子様に対して,親ガチャのような発言をしたといった話もうなづける。

 結婚の意義と新しい皇室へのチャンスを考える - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/4/15 と書いた。さらにその1年前,陛下,そろそろお言葉を - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2020/4/21 では,COVID-19が急拡大する中で国民に励ましの言葉をかけてほしいと書いた。

 前半に書いた天皇の仕事の中で,昭和天皇(今の上皇陛下)が積極的に行われたのが,災害被災地の訪問と,海外戦地への訪問であった。後者は,戦争への反省と謝罪の気持ちを,前者は,自然災害で被災した国民への励ましの気持ちを,行動で表された。まさに人間天皇としての行動であったと思う。

 その昭和天皇から令和天皇皇位が継承された際,もう天皇家の立ち位置がないのではないか,と書いた。令和天皇には男子が生まれず,秋篠宮家の3人目にようやく男子の悠仁親王が生まれ,男系継承の線はかろうじてつながっているが,悠仁親王の通学する中学校に刃物を持った男が侵入する事件が起き,身の安全への配慮がさらに必要になっている。

 今回の眞子さんの結婚で,完全に一般人になったのだから,あとは自分たちで身を守り,生活していく,というスタイルを貫くのかと思うのだが,警護には警察が付いている。一般人警護なので,政府からの特別な指示が働いているらしい。ある意味で,一般有名人や歌手,タレントなどと同様,自分の身を守る要員は自分で確保する必要があるだろう。今後どういう変化があるのか,そこだけは見ておきたい。

 令和の時代に入って,COVID-19禍という世界を巻き込んだ災害が起きた。正直,令和天皇からのメッセージは国民および世界には届かなかった。東京オリンピックパラリンピック2020に対して,Xデイ--2021/7/16鬼(バッハ会長)のいぬ間にオリンピック中止宣言を【追記】 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/7/15 の中で,天皇陛下による大会中止を,と再三お願いしたが叶わなかった。感染者数が拡大の一途で,緊急事態宣言が発せられた中で,最後の決断をされなかった。その後,大会が開かれ,感染者数はさらに拡大。自宅療養中に多くの人が亡くなるという悲惨な状況まで出た。両大会が終了して,感染はピークを過ぎた。両大会による密集した応援,海外からの来日者の増加によって,感染拡大したと筆者は分析している。大会が開かれなければ,第5波が1日の感染確認者数2万人超えなどという事態には至らなかったと今でも思うのである。

 世界情勢は,第二次世界大戦のフェーズから次のフェーズに移っている。世界大戦当時の日本は「侵略国」だったが,その後の経済発展と科学技術進展により,世界の平和へのリーダーとしての新しい位置づけを与えられたと思っている。現在の侵略組織は,中国や北朝鮮などの独裁政権国家と,同じく独占支配を目指すテロ集団である。これに加えて,地球崩壊,人類絶滅を招きかねない地球温暖化人口爆発・食糧危機といった世界規模の課題が突きつけられている。

 世界的なメッセージ発信力のあった安倍晋三元首相が病気を理由に直前逃亡し,リリーフに起用された菅義偉元首相も1年の任期満了で退任した。この時期に,天皇陛下の一言でオリンピックが中止できていれば,COVID-19問題およびSDGs問題に対する日本の位置づけももっと変わっていた可能性が高い。第5波が効果的に抑えられていれば,菅内閣も継続できた可能性も高い。その結果,眞子さんの結婚についても「やはり天皇家を守るべき」という風潮が高まったかもしれないし,秋篠宮家や宮内庁のあきらめムードも変わったかもしれない。

 結局,元をたどれば,明仁親王美智子様の結婚に始まる一般人との結婚の流れが,天皇家という雲の上の存在を一般人のいる地上に引き下ろしたことで,天皇家の位置づけが変わってしまったのではないだろうか。

 被災地訪問で,初めて膝を床に付かれて被災者にお声をかけられた上皇上皇皇后の姿はインパクトがあった。それは,象徴天皇という存在感をより明確にされたが,あくまでも天皇家の権威づけでもあった。しかし,その次の世代の徳仁天皇と雅子皇后,秋篠宮親王紀子様において,女系皇族継承問題や健康問題,そして今回の眞子さんの結婚問題など,天皇家の権威が残念ながら著しく失墜してしまった。

 エンペラーとしての天皇から人間天皇となった昭和天皇崩御された1989年は,年号を含む天皇制をすべてやめてしまういいタイミングだった。しかし,戦争責任を海外に説明するという責務を負われた平成天皇の存在意義は大いに評価される。そして平成天皇から生前攘夷という形で引き継がれた令和の時代。再度,上皇上皇皇后を中心に天皇家のあり方について議論し,天皇制度そのものの返上をすることもあり得るのではないか。そのとき初めて,「日本という国はどうあるべきか」「天皇という特別な階級のない日本は世界にどうアピールすべきか」を国民と政治家が真剣に議論すべきときではないか。

 2021/10/31の衆議院選挙では,自民党単独過半数を守り,公明党との連立政権を安定的にスタートした。これに4倍増という大躍進を遂げた日本維新の会と国民民主党を加えた「憲法改正勢力」がなんと国会の2/3を超えて,憲法改正が実現可能になったという。

 表向きは,「緊急事態」対応の明確化が最重要案件と言われるが,自衛隊専守防衛を含む9条案件,女系天皇を含む皇室案件なども議論され,改正される可能性は否定できない。さすがに皇室案件が変更されることはないとも思われるが,逆に皇室内部から,たとえば皇室文化継承団体,あるいは皇室教としての存続のみとし,儀式などの文化アーカイブ化などで世界に情報発信して継承する,という形もあるのではないだろうか。現実,武家文化や寺社文化が継承されているように。

 人間なのだから,自由に活動できることが望ましい。眞子さん・小室氏はその先鞭を付けたと言えるのかもしれない。だから逆に,やりたいように生きてほしいし,天皇家からの援助や警備なども一切振り切ってもらいたいのである。空白の3年間は、穴埋めできるのだろうか - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/10/28 で書いたが,眞子さんがYoutuberになったらそれもありかなと思ったりする。事実,アメリカに向けて出発するときの眞子さんは,髪を長く下ろし,ニット・セーターを着て,本当に普通の女性の雰囲気で,実に好感が持てた。あとは小室氏が本気かどうかなのではないかと思えた。逆に,あとに残された天皇家はどういう選択をするのか,気になっている。上皇上皇皇后がまだ元気なうちに,結論を出されるのがベターかと考える。