南太平洋のトンガ王国にある海底火山が2022/1/15に大爆発し,日本にもこれに伴う1m前後の潮位変化が観測されたと報道されている 海底火山の噴火と津波についての個人的考察--気象庁が「津波とは異なる現象」と言い渋るわけ - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2022/1/17。
トンガとの海底ケーブルが切れたために,現地の被害の状況がほとんどわからない状態が続いている。空港の滑走路にも噴石が積もって,航空機の発着ができる状態ではない。救援活動もほとんど進んでいない状況だという。
筆者は「海底火山の爆発」と聞いて「海底からそびえる火山で,海面よりも下にあるもの」とイメージしていた。何しろ,気象衛星からのコマ送りの映像しか,情報がなく,実態が掴めなかったからだ。しかし,地図を見てみると,これは通常の火山島の火山の噴火であると判断できる。
火山島という意味では,大洋に浮かぶ小島はほとんどが火山島である。ハワイ島も火山島である。今回爆発したフンガトンガ・フンガハアパイ火山も火山島である。爆発前の島の様子は,Google Map,Google Earthで確認できた。
Google Earthで見ると,この島が海底から伸び上がった火山の頂上に当たることがわかる。
トンガの本島から北に位置する。全体の関係も掲載する。
今回の爆発で,島の中央部分の陸地がすべて吹き飛んだことが観測されている。当初の報道で,「海底火山の爆発」と言われていたので,火山噴火によって島ができるような動きで津波が発生したものと考えていたが,逆に島が吹き飛ぶような噴火が起きたことでカルデラのように陸地が沈み込み,そこで生じた海面の低下によって津波が発生したと解釈した。
トンガには山も川もなく,水は雨水を溜めて使っているらしい。今回の噴火で上空に噴煙が漂い,これが雨に混じって降ってくるといわゆる酸性雨になるようである。空港が使えないなら水上艇や船舶,さらに海水淡水化設備などを至急送り込むことを考えてほしい。