jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

特殊詐欺に対応するためのAIによる回線傍受への期待【追記】

オレオレ詐欺などの特殊詐欺が跡を絶たない。テレビでも毎日のように手口が紹介され,注意喚起されているが,実際の電話対応でうまくかわせるという自信は,残念ながら筆者にはない。

 「おカネの話,カードの話が出たら詐欺と思って電話を切ってください」と言われていても,身内の話となると気が動転するのではないかと思う。冷静に対応できるとは,とても思えない。

 インターネットで言えば,メールにウイルスを添付して送りつけてくるようなものだが,パソコンのウイルスチェックソフトのようなものが電話機には付いていない。個人宅の電話機が,不審な電話を受けたときにチェックできる仕組みがまったくない。

 防護策の1つが,留守番電話メッセージを流して,その応対で判断するというものである。それでも,警察や裁判所,弁護士,銀行などといった公的な名前,専門職の名前を使っての電話に対して一般市民は精神的に弱い。

 以前は,高圧的な話し方や,間髪を入れない話し方,そして複数の役どころのリレー形式の電話など,考える時間や家族に相談する時間を与えないというやり方が中心だったが,最近はこれに加えて,物腰の柔らかい語り口でじんわりと攻めてくる詐欺も増えてきている。

 スマホ用のアプリとして,登録番号以外の着信をチェックするものが提供されているので,利用しているが,特殊詐欺で主に使われるのが固定電話なので,防ぎようがないというのが現状である。固定電話に留守電機能に加えて,特殊詐欺防止機能も加えることが1つの解答だが,開発しても普及には間に合わない。

 一般の電話の内容をチェックすることは,憲法に違反するとされている。通信傍受法という犯罪捜査のための通信傍受に関する法律はあるが,誘拐など明らかな犯罪が対象であり,警察が裁判所の令状を取って初めて使われるので,一般の特殊詐欺の防止を目的とする傍受はほぼ無理である。また,すべての電話を傍受するマンパワーを考えると現実的ではない。

 ここはもう,AI(人工知能)に頼るしかないと思われる。これでも,すべての電話交換機にこのAI機能を加える必要があり,実現にはまだ時間がかかると思われるが,プラットフォームを提供しているNTTやKDDIなどの回線業者は,積極的な投資をすべきではないかと思うのである。

 筆者的には,電話の通話番号と通話内容をリアルタイムにパソコンに取り込み,そこで番号の自動チェック,通話内容の自動チェックができるような仕組みが作れるといいと思っている。電話回線の途中にアダプターを取り付け,そこからパソコンに情報を取り込んで分析するような仕組みがあると,自動チェックの内容も随時アップデートできるので,対応がしやすくなると考える。

【追記】かかってきた電話に「会話を録音する」と警告音声、詐欺防止に効果…「迷惑電話なくなった」 (msn.com) 2022/2/7。電話による特殊詐欺については,留守録音の設定をするといい,ということが以前から言われており,一般電話に取り付けられるアダプターを山梨県が貸し出しているニュースである。筆者が提案した回線傍受は,接続におけるさまざまな情報を短時間に取り込むための次の手法としての提案である。