jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

山形新幹線脱線事故の復旧方法として手動ジャッキアップは適切なのか--鉄道クレーンの活躍に期待

2022/3/16 23時36分に宮城県沖で起きた大地震によって,山形新幹線やまびこ号が脱線した。撤去作業が3/20に始まり,予定では2週間かかるという。月内の撤去は難しいと言われている。

 撤去作業を見ていると,手動ジャッキで車体を持ち上げ,レールの上に戻し,その後牽引していくという方法のようである。

 1両の重量は約50トンはあるかと思われる。鉄道工事や事故処理に使われる鉄道クレーンという車両がある。架線がある状態でもその下で長さ数十メートルもの線路と枕木のセットを吊り上げて敷設したり,事故車両を取り除いたりするのに使われるという。通常の鉄道クレーンで30トン,他にも50トンを吊り上げる能力のある鉄道クレーンもある。

 今回の復旧作業で,これらの鉄道クレーンを使うという手段はないのかと考えた。車両を半分ずつ持ち上げれば,半分の重量で移動できるのではないかと考えたのだが,どうだろうか。また線路周囲に人家もないことから,線路以外に大型のクレーンを集めて作業するという手段もあるのではないか,という気がしている。あくまでも素人考えである。

 以前,これは逆に破壊することを目的としている工事だが,中国の古い高速道路を付け替えるために,100台もの油圧破砕車で一気に作業している場面の映像を見たことがある。まったく荒っぽい方法で,安全性管理もいい加減なのかもしれなのだが,とにかくそのパワーに圧倒された。

 もともと,新幹線車両などの移動には,地上であれば特殊台車のトレーラーに,海上輸送でも台船に載せる際,大型クレーンを使って1両ずつ吊り上げる。この吊り上げができるように車両を支持する位置も設計されているはずである。したがって適切な位置で支えれば,車両を持ち上げることはできる。

 同じ地震で走行路に数十メートルにわたってヒビ割れができた東北自動車道は,なんと2日で補修が終わり,開通している。これには驚いた。

 山形新幹線も,東北地方にとっては大動脈である。より早い開通の方法を探っていただきたいと思っている。日本の鉄道保線技術の高さをぜひ見せてほしいものである。