まだ5月だというのに,猛暑日予想が出ている。なんともやりきれない。
新型コロナウイルスのオミクロン株が,無症状感染の可能性が高いことの対策として,常時強制換気を推奨しており(推奨しているのは筆者だが),筆者の部屋にも古い換気扇を窓に取り付け,常時換気している。しかし,当然のことながら外気が別の窓から入ってくるので,家中の気温は外気と同様に暖かくなり,さらに暑くなってくる。
通常の年なら,換気をやめてエアコンを使って快適な環境を作るのだが,換気が必須になるとエアコンの効きが悪く,これをカバーしようとして設定温度を下げれば,今度は電気代が余計にかかることになる。電気代が増えるということは,エネルギーの消費が増えることであり,現時点では火力発電所をフル稼働させることになり,二酸化炭素を大量に放出されることである。「温度設定を28℃にしましょう」と言っても,結局守られていることは少ない。
そこで,これはこの夏を乗り切れるかどうかはまだ分からないのだが,「エアコンの送風機能だけを使う実験」をしてみることにしたのである。
通常,エアコンを使わない場合に活躍するのが「扇風機」である。しかし扇風機の送風パターンは実に単純である。最近は,リズム風という風量に強弱にあるモードがあったり,首振りも左右だけでなく上下,さらに8の字にに立体的に首を振る扇風機もある(といっても,もう20年以上前からある)。それでも風の広がりが狭く,部屋の中で淀んだ場所ができてしまう。
強制換気によって,室内で生じた熱気と湿気は外に排出しても,部屋の中の空気が淀んでいると心地よくない。そこで,あらかじめ天井付近に設置してあるエアコンの送風機能を使うことを提案するものである。
エアコンの「送風」の場合でも,風の方向や風力は選択できる。冷暖房のために部屋中にムラなく風を送るために有利な設置場所に置いてある。この利点を使って,部屋中に風を送るという作戦である。
とりあえず,異常な暑さのこの5月は,このパターンでしのぐことができた。本格的な夏場は,換気能力を上げる必要があるかもしれない。ただ,エアコンの室外機を動かすことがないので,消費電力は扇風機並みに抑えることができるのではないかと期待している。さあ,実験だ,実験だ。結果はまた秋に報告したい。