格好いい女性について考えた。あくまでも男性からの視点である。
男性の場合、「威張る」という概念がある。正直言えば、威張るのは弱さを隠すためのカムフラージュである。キャンキャン鳴くイヌと同じである。といっても単に弱いだけではなく、それを隠すためにさらに力技も使う可能性が高い。このあたりの見極めはなかなか難しいかもしれない。まず、男性の割に華美な格好は、疑ってかかった方がいいと思う。
さて「格好いい女性」だが、男性から見てもスキのない態度や服装、身のこなしなどが格好いいも筆者は感じる。
正直、この一線を引くのはなかなか難しい。男性と違って服装や髪型で一元化できない。一人一人、個性の出し方が違うからである。
一般社会において、女性は常に男性から見られる存在である。そこにスキを作らないことがまず必要である。
女性のスキといえば、肌の露出である。男性は常に女性の肌に視線を送り、その先に思いも巡らす。胸元に視線が行った先に服がはだけていれば、もう妄想の世界に入ってしまい、女性を性の対象としか見なくなる。
といって、男性のように長袖、長ズボンで襟のボタンを留めてしまえばいいかといえば、それは格好いいとは言えない。逆に、長ズボンでもストレッチ系で身体にピッタリなものは、身体の線がはっきり分かるため、これも単に男性の妄想をかきたてるだけになる。
ロングスカートも着こなしが難しい。風が吹けば男性の期待の視線が集まるし、スリットがあればそのスリットの先の素足がかえって目立つ。もともと、チャイナドレスと同様、女性の魅力を出すための服装だからである。肩を出すノースリーブも、少し露出度が高めだと思う。
では、どこに線引きすればいいかを考えたのだが、膝までとヒジまでと浅めのVネックまでということになってしまう。また、身体のシルエットを出さないカッチリした綿や化繊で、透ける素材も避ける必要があると考える。
これは、仕事のための格好である。プライベートは思いきり解放されればいい。そこのケジメ、切り替えができることが、格好よさにつながると思うのである。
ちなみに、不必要なロングヘアは周囲に迷惑であることと、頻繁に髪を触っていることが仕事に集中していないように見られていることを自覚してほしい。仕事のときはきちんとたばねることである。
さりげない装飾は女性にとっては必要アイテムだが、必要異常に華美なネイルや長い爪も仕事ができる女性には見えない。
格好よさとセクシーを混同すると、自分の立場が常に損な側になってしまう。さりげなく振る舞えるという知性も、女性の格好よさにつながると思うのである。
そういう基準で見直すと、現在の働く女性のほとんどは「格好いい」と思う。仕事に集中できる態勢である。あとは、自分の能力、知力をいかに発揮して自分の居場所を作るか、そして自分が中心になれるように組織を動かせるかである。格好いい女性に次の一歩を期待したい。
