jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

関西弁を安易にCMに使ってほしくない--関西系お笑いタレントの席巻で「説得力がある」と勘違いしているのでは

とんかつ・カツ丼「かつや」のCMで,「知らんのか」「よう見てみ」といきなり関西弁が飛び出した。

 ネット上では「えせ関西弁」についての批判があるが,別にそれはどうでもいい。演じている役者と演技指導した裏方の努力が足りなかっただけの話である。

 筆者が問題にしたいのは,「なぜここのセリフが関西弁なのか」という点である。

 かつやのCMでは,昼食に向かうサラリーマンの会話に対して地元の人が否定するというシナリオである。サラリーマンは標準語なのに対して,地元の子供以外は関西弁である。旅行先が関西で,関西の店で関東の人が昼食を取るというシナリオならいいが,かつやという関東圏の飲食店でのシナリオで,なぜここで関西弁を使う必要があるのか,というところを問いたいのである。

 関西系のお笑いタレントが出演するなら,それは関西弁でのセリフは当然だろう。明石家さんま笑福亭鶴瓶,そして関西系漫才タレントなど。別に出演依頼する必要もないのにと思うが,時代だから仕方がないと諦めている。しかし,すべての関西人があのような下品な関西弁(河内弁,岸和田弁)を使うわけではないし,京言葉など,祇園の舞妓さんが使うくらいで,一般には「演技」である。ホテルなどで雰囲気を出すためにわざと使っているにすぎない。

 そのほかにも,アマゾンやアース製薬などでえせ関西弁が使われるようだが,使う理由がわからない。別に東北弁でも沖縄弁でもいいではないかとも思うのである。

 CMを仕掛けるのは,主に広告代理店である。近年のお笑いタレントばかりの起用でもわかるように,実に単純なワンパターンの演出をしている。○○が受けたから,御社もこの線で行きましょう,的な営業が目に見える。企業側も,本当に自社や自社製品のアピールになるのか,もっと精査する必要があるのではないだろうか。