jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

「重症になる前に死亡」というケースが増えたという第7波--基礎疾患治療がおろそかになった結果の惨事か

やっと「死亡,先週より倍増」という報道が始まった--東京で1日95人,全国で251人 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2022/8/11 とお伝えしたが,8/17のニュースでは,「重症者が少ないのに死亡者は多い」ことについての解説が紹介されていた 【専門家解説】過去最多…第7波“死者数が多い”のはなぜ? 新型コロナ | Watch (msn.com)

 解説によると,これまでは肺炎など重症化した後に亡くなるというケースが多かったが,第7波では高齢者の感染が多く,重症病床に移る前に基礎疾患などが原因で亡くなるケースがカウントされているからだという。

 高齢者への4回目ワクチン接種が進む中で,重症化リスク(肺炎)は減ったものの,感染リスクは減っておらず,感染した際に持病や基礎疾患のある人が持病症状の悪化によって軽症中等症段階で早期に亡くなるケースが多いとすると,せっかく4回目ワクチン接種を受けていても高齢者で基礎疾患のある人は安心できないことになる。本当に行動制限なしにして良かったのか,という検証も必要だろう。

 結局,これまで一般クリニックで基礎疾患の治療を受けていた高齢者が,新型コロナウイルスに感染したことが分かった途端に,自宅療養やコロナの軽症中等症病床に移されることで,経過観察が必要だった基礎疾患の症状悪化を防ぐことができずに,亡くなるというケースではないかと思われる。

 やはり,基礎疾患のある人の新型コロナウイルス感染の場合は,かかりつけのクリニックや一般病院で治療と経過観察行えるような特例を早期に実施する必要がある。単に一般クリニックで検査業務を分担するだけでなく,「自分の患者の責任は自分で持つ」体制にすべきなのだろう。一般クリニックでも,新型コロナ対応エリアと通常エリアを分けて運営するなどをすべきだろう。2年前と違って,防護服もマスクも潤沢にあるし,医療従事者が感染罹患リスクを下げる方法もすでにマニュアル化されているはずである。

 長年,さまざまな基礎疾患で一般クリニックで治療を受けていた患者さんが,コロナ感染というだけで自宅療養やコロナ病棟への転院をさせられ,これまでの経緯を知らない医療従事者のもとで基礎疾患の治療がおろそかになり,症状を悪化させて亡くなっていく,というのは,いかにも悲しい。

 「4回目接種でも高齢者の感染リスクは下げられないし,基礎疾患がある場合は死亡リスクが高くなる」とはっきり宣言して,高齢者を守るための行動制限はすぐに再開すべきなのではないか。お盆が明けた翌週の今週後半からの推移がまた気になるところである。