jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

心の拠り所、カネの拠り所--海外からカモにされ,自立もできなくなった日本

人は、何を拠り所にしているのか、少し考えてみた。世の中の犯罪が無くならないことに筆者は愕然としているのである。

   人の弱みは、あらゆるところにある。生まれてきた環境、学校での成績、人間関係、そして仕事などである。裕福な家庭に育ち、勉強もでき、人から羨まれる仕事ができている人でも、心に隙間があったり、悩みがあったりする。

   そこに、詐欺や宗教がつけこみ、また犯罪へのエスカレートの可能性がある。

   心の隙間を作らないためには、常に前向きに取り組む姿勢とへこたれない精神力が必要かなと思うが、そもそも100%のコミットは難しい。そこに隙間ができる。ほとんどの人は、隙間だらけである。

 やりがいのある仕事に出会えた人は幸せである。しかしその「やりがい」が,社会のためになるのか,特定の人のためなのか,あるいは収入が多いことなのかによって,気持ちは変わってくる。社会や世の中,世界のために一生懸命になれる仕事は素晴らしいが,必ずしも収入を伴うとは限らない。一方で,特定の人や組織の役に立つことで多くの報酬が得られる仕事が,癒着だったり,犯罪行為の隠匿につながったり,不正の正当化に使われたりする場合もある。1つの専門にこだわりすぎると,世の中が変わったときに行き詰まってしまいがちである。

 起業家精神,パイオニア精神の強いアメリカでは,実にさまざまなビジネスモデルが生み出される。その多くが新しいモノを開発して提供したり,新しい場を作って提供したりするものである。何らかの形あるものが生まれているように思える。パソコン,電気自動車のような世界製品もそうだし,SNSなどのプラットフォームも新しい価値のある場が生まれている。

 一方,日本のベンチャーは,世界を幸せにするようなモノづくりにほとんど関わっていない。伝統文化を新しく焼き直したりするのがせいぜいである。

 もっと厄介なのは,YouTuberやお笑い芸人,クイズ芸人など,何の価値も生まないものを仕事と称して広告収入や投げ銭収入で身を立てようという人たちである。

 もっとも,この“仕事”に広告を付けたり,“推し”と称して投げ銭を投げ続けるファンが,インターネットというバーチャルな空間を通じて膨大な数がつながっている今の社会が,非常に不健全に見える。というのも,日本のYouTuberや芸人の収入は,日本の中だけで還流しているだけで,何の付加価値も生んでいないからである。つまりゼロサムであり,GDPへの貢献度がゼロなのである。

 特に,国民の税金を使って教育を受けさせたはずの東大生が,クイズ芸人をやっても,何の付加価値も生まないので,単なる税金の無駄遣いである。

 筆者はスポーツにはほとんど関心がないので,サッカーのワールドシリーズで日本が初めてドイツに勝ったと言っても何の感動もない。野球も然りである。しかし,いずれも熱烈なファンがいて,海外までも応援に行くそうだが,その辺りもまったく理解できない。しかし,野球には昔から裏で賭博が行われており,応援チームの動向は重大だったのだろう。ところが,サッカーは公然とTOTOという賭けが行われており,さらにスマホアプリでの賭け事も登場した。これではもう,競馬,競輪,ボートという公営ギャンブルと同等のヤミ商売ではないか,と思ったりする。もちろん,宝くじも公営ギャンブルである。そしてその収入や売り上げなどは,基本的に国内で行って来いになるだけで,何の付加価値も生まない。逆に,パチンコなどは海外資本が入っていることにより,国内での儲けを海外に吸い上げられており,日本がいいカモにされている。

 さらに,新興宗教も日本の資金を吸い上げる形で海外から日本に進出したと思われる。カモにしやすい日本人をうまく使ったと言えよう。これが,日本の政治を動かしてきたと考えると,本当に恐ろしい。

 日本人は,国の発展に寄与しない価値にカネも心もつぎ込んできてしまった。戦後の高度成長期のように,モノが海外に売れ,外貨を稼ぎ,収入が増えて生活が豊かになる,というモデルが崩れ,モノづくりという汗まみれ,油まみれの仕事を放棄し,安易なデジタルプラットフォームの上で遊ぶだけの国民になってしまった。そして,心の拠り所をなくし,宗教やギャンブル,ゲーム,そしてマネーゲームへと堕落の道を辿っている。

 気がついたら,日本は世界に対して何も貢献しておらず,世界の人たちも日本をまったく評価しなくなった。そしてアメリカを含めて誰も日本を助けてくれない状態となり,ここで防衛力を増強しても,誰も防衛という危険で厳しい仕事はせず,バーチャルやメタバースの世界に逃げ込むだろう。せっかく作った原子力発電所も,別に東京電力福島第一原発のように事故を起こさなかったとしても,寿命を迎えつつある現在,その廃炉技術は日本には皆無と言っていいし,原子力の技術者もほぼ皆無なのである。

 半導体製造の新しい会社を作っても,おそらくまともなモノはできない。だいいち,そこで働く人がいない。どれほど給料を高くしても,日本人はもう防塵服での作業を一日中するような仕事はしない。海外からの従業員を雇えば,おカネは海外に流出するだけで,結局海外からモノを買うのと何ら変わりはなくなる。

 筆者が水素エネルギー革命についてずっと言及している間に,海外の専門家も日本の水素技術に注目していることがわかってきた。しかし肝心の日本人,日本の政治家,そして日本のメーカーが,その重要性をまったく理解せず,やれ電気の節約だ,ウォームビズだ,などと後ろ向きなキャンペーンしかしていない。結局,投資の資金を外国の資本が出すことで事業が成立するかもしれないが,その収益がすべてまた海外に流出してしまう。ここでも日本がカモにされるだろうことは目に見えている。

 まず,やはり東大は解体すべきなのだろう。入試をなくし,その代わりに基本的なスキルができない人は卒業をさせない,という方式に変えるべきだろう。そうすれば,馬鹿げた受験戦争もなくなるし,大学内の質も,卒業後の質も高く維持できる。社会や世界のためになる壮大なアイディアを構築してもらわなければ,もはや日本の生き残る道はない。