jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

水の中は見えないから怖い--個人的な感想です

2023/1/10,海上自衛隊護衛艦「いなづま」が瀬戸内海で浅瀬に乗り上げて航行不能になった。スクリューも損傷したという。一方1/18には,新潟海上保安部の巡視船「えちご」も浅瀬に乗り上げたというニュースが報道された。

 筆者は,足が地に着かない飛行機や船舶が基本的に怖いし,水泳も好きではない。まして,スキューバダイビングはするつもりもないし,スカイダイビングやバンジージャンプも絶対にしない。

 小学生のころ,旅行で漁師町に行き,漁船に乗せてもらったことがあった。夏の日本海で波も穏やか。港からかなり離れたところでも船の上から海底の様子が見えるほど透明度が高かった。砂地の間に岩が見え,そこを泳ぐ大きな魚も見えた。

 まるで吸い込まれるような錯覚を覚えるほどだった。ひょっとしたら,あの魚が海上に向かってくるのではないか,という思いをしたのを思い出す。このときの経験があるからか,海で泳ぐとき,足元が急に深くなって足が海底に着かなくなった辺りでは,何か海の底から向かってくるのではないかという恐怖を覚える。サメかもしれないと思うと,もう海にはいられなくなる。

 水の中は,基本的に見えない。特に,普通に泳いでいると顔は水の上にあり,足元は見えない。プールだとぶつかるものはないが,海だと岩に足をぶつけることもある。

 船の航行には,水先案内人が必要な航路がある。東京湾も大型船が通れる航路は非常に限られており,大型船の航行のために専門の水先案内人が乗り込んで航路の指示をする。でないと,浅瀬に乗り上げる事故が起きかねないからだそうだ。

 今回は,海上自衛隊海上保安部の大型船による浅瀬乗り上げ事故である。何をしているんだ,という思いがした。まるで免許初心者による壁摺り事故ではないか,と思った。

 1つは,こういう緊急用船舶にソナーのような海中障害物を検知する仕組みが付いていないのか,という疑問がある。航路に対して,その安全性を担保するための仕組みがあってもいいのではないかと思ったことである。

 もう1つは,日本の周りに出没する他国籍の船舶に対しての抑止力になるはずの船舶が,この体たらくではバカにされてしまうのではないか,という懸念である。

 海上自衛隊の記者会見で「国民の皆様にご心配をかけました」という言葉があったが,これが本当に重大な事態であるということを認識しているのだろうか,と思ったのである。

 2022/1/31には航空自衛隊のF15戦闘機が海上に墜落する事故があった。何万回の飛行の1回という稀な事故だと思うのだが,本当の有事になったときにどこまで対応できるのか,という疑問を持った。

 自衛隊海上保安庁が,日々,過酷な状況で任務に当たっており,そのための厳しい訓練を積んでいることは,最近のテレビ番組でよく紹介されるようになったので,理解を深めているつもりである。しかし,さまざまな不祥事も明らかになっているほか,幹部は定員に達しているものの,現場の隊員が人数不足であることも明らかになっている。防衛予算を増やし,装備を増やしても,それを運用できる人員が足りないのでは,防衛すら難しいのではないかと思わざるをえない。

 訓練を効率よくするために,センサーやAI制御などのインテリジェントな装備を加える必要があるのではないか。無人機による警備などにも予算を振り当てる必要があるのではないか。水中の異物の検出とその回避のための自動操作も,追加で必要なのかもしれない。