jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

カセットボンベは災害時に役に立つのか--使用時間1時間の疑問

2023/1/21 最大級の寒波が到来すると予告されており,久しぶりに緊張している。例年,関東でドカ雪になるのはほぼ予告なしで,予告がある場合は空振りに終わることが多いのだが,今回はさすがに積雪になるかなと思っている。

 非常用にカセットボンベを買ってある。当初は卓上で鍋をするのに今のようなIH卓上コンロがなく,カセットコンロが便利だと思って導入したのだが,ガスボンベの取り付けや取り回しが結構面倒で,IH卓上コンロを購入後は災害用と割り切って閉まったままになっていた。カセットボンベも使用期限を過ぎてしまい,処分のことをいろいろ考えてしまっている。

 しかし,考えてみたのだが,災害時にカセットボンベはどれくらい役に立つのだろうか。

 筆者の場合,最近流行りのソロキャンプもしないし,家族で出かけるようなアウトドア派でもない。筆者の兄はアウトドア派で,登山にも使えるガスコンロなどを所持しているという。筆者がたまに行くDIYショップにもキャンプ用品が結構並べられており,そこにアウトドア用のガスコンロやガスライトなどを売っていることを知っている。しかし,これを買うことは意識していない。アウトドア用の小型のガスコンロを災害時とはいえ家で使うことはないと考えているからだ。

 大寒波が押し寄せるというので,家にあるカセットボンベを改めて見てみた。トップメーカーであるイワタニ岩谷産業)のLPG(液化ブタン)ガスボンベである。商品に問題はない。

 改めてアウトドア用も含めて検索してみると,家にあるスプレー缶型のカセットボンベは,CB型(カセットボンベ)というのだそうで,アウトドア用のOD型(アウトドア)とは性能がまったく違うことをまず認識した。さらに,CB型でも,中に入っているガスの種類がいろいろあることを知った。

 家にあるイワタニのCB型カセットボンベにはいっているブタンガスは,気化温度が10℃と高く,気温が5℃以下ではほぼ使用不可らしい。まさに家庭用のカセットボンベである。自宅で卓上で鍋を温めるといった用途には使えるが,どうも冬場の災害時にはあまり役に立たないようである。

 しかも,使用時間は最大火力で約1時間という。これでは1食分の調理しかできない形になる。1日3本,3日で9本として,調理時間以外に暖を取るという使い方をすることもできない。

 アウトドア用のOD型には,気化温度がマイナス10℃タイプやマイナス40℃タイプがあるようである。マイナス40℃タイプはプロパンガスが入っている。家庭用の大型プロパンガスが冬場でも使えるのは,ガスの種類が違うからなのだと改めて認識した。

 考えてみれば,石油ストーブは1回の給油で30時間ぐらいは燃え続けると思う。暖を取りながら,天板にヤカンや鍋を載せて調理もできる。灯油が重たい,ベタベタするなどの不具合を我慢すれば,災害時の装備としては電源不要の石油ストーブがベストのような気がする。余計なゴミも出ない。最近,薪ストーブに熱電対を取り付けて,燃焼熱を利用して発電する工夫が見られる。石油ストーブと組み合わせれば,煖房,加熱調理,そしてスマホ充電が同時にできるのではないか。そんなことを思っている間に,カセットボンベ1本を使い切ってしまった,というのが今朝のオチである。