jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

避難所に座椅子を--もたれかかれる壁や,床からの断熱のために

2024/8/11、台風5号が東北地方に接近し、まもなく上陸するというタイミングでこのブログを書いている。避難所の映像も流され、緊迫が続いている。被害が最小であることを祈りたい。

    避難所にプライバシーを保護できる四角い簡易テントが並べられていた。2024/1/1の能登半島地震の後に起きた台湾の地震で、地震発生から3時間で避難所が開設され、その体育館などにテントが設置された状況に驚いたが、このときの情報が役に立っているようである。

    布製とはいえ、壁で囲まれたスペースはプライバシーも守られる。素早い対応に賛辞を送りたい。

    その避難空間をいかに快適にできるかを考えてみた。

    まず、ダンボールベッドの問題について。紙という特性のため、触れると音が出やすいことと、体重で一度つぶれると強度が一気に下がることが,欠点として挙げられる。わざと潰す人はいないとは思うが,たぶん一度使ったら2回めは強度が足りなくなって使えなくなると思われる。初日はいいとして,数日使っている間にも壊れてしまう可能性が高い。また壊れるかもしれないという気持ちで使うことに対して神経を使うことでストレスが溜まる。

 テントは,他人の視線を遮るのに有効だが,声を十分には遮ることはできない。これもストレスになる。さらに問題なのは,もたれかかることができないことである。

 公民館などの避難所で見ていると,多くの人が壁に寄りかかって時間を過ごしている。壁がしっかりしているから,楽なのである。しかし,体育館のような広いスペースで雑魚寝状態になると,せめて身体を伸ばして寝たいがそれもできない。寝返りを打つスペースもなく,ダンボールベッドだとガサガサと音がする。それも気になってストレスになる。

 和風の旅館でも,座卓の周りの座布団に座っても落ち着かない。しかし,座椅子があると何となく楽に座っていられる。リクライニングができると,さらに楽になる。

 壁にもたれかかれない避難所で,リクライニングできる座椅子があると,座っているときも,休むときも,有効活用できる気がする。クッションのあるタイプだと,床からの冷気を防ぎ,床の硬さからも逃れられる。問題は,保管時に場所を取ることだろうか。ただ,検索してみると比較的コンパクトなタイプも見つかる。一次避難後,追加で身の回りのモノを持ち出すことができるようなら,自宅に用意しておいてもいいかもしれない。

 体育館なら,折りたたみイスを配布してもいいだけなのかもしれないが,長引く可能性のある避難所生活では,より楽な設備に変えていく必要も出てくる。この辺りの判断は難しいところである。車内泊を快適にするような自助努力が必要なのかもしれない。

 ちなみに,お花見などでレジャーシートの上で座るときに腰を支えられるように,山用の簡易座椅子は持っているのだが,背中が支えられないのと,強度的にやや不安があって,その後はお蔵入りしてしまっている。イス生活が中心となっている現代社会で,畳や板の間に直接座る避難所生活は,厳しいだろうことが予想される。二次避難施設の確保まで考えておかないと,長期の避難でのストレスは身体に大きな負担になるだろう。