ペットボトルで簡易のライフジャケットを作る方法を調べてみた--世の中にはまだないが,メッシュジャケットでの工夫がオシャレかも【追記】 - jeyseni's diary (hatenablog.com) (2024/9/1)を考えたあと,いくつか「素早く対応するため」の方法を考案していた。
ジャケットだと,身体との間に空間が結構あるので,ペットボトルが安定しないことが分かった。そこで次に,着古しの長袖ワイシャツで試してみた。
ワイシャツのボタンを閉め,胴体部分に500mLペットボトルを詰め込む。だいたい10本は詰め込むことができた。そして裾を結んでペットボトルが落ちないようにした。
ポイントは,ワイシャツの袖をぐるっと身体の周りに回して両腕を結んで身体に固定することである。筆者は自分のワイシャツを使ったのだが,何とか身体の前で結べるものの,ペットボトルがあるためにやや短か目に感じた。
それでも,ペットボトル10本の塊が胸のところに集まっているので,これを腕で抱えながら浮くことはできそうに思った。
欠点としては,ボタンでしか留まっていないため,力が加わるとボタンが外れてペットボトルが流出してしまう可能性があることと,袖がやや短く感じることだった。
そこで思い出したのが,「ラッシュガード」なる水泳用の上着である。
筆者の世代では,男子は海パンしか選択肢がなく,上半身は普通に裸だった。室内プールもなく,オイルを身体に塗ってわざわざ日焼けさせていた。昨今は,日焼けは紫外線による皮膚および深層へのダメージになり,皮膚がんのリスクを高めたり,シミやシワの原因になったりするとして,上着を着用するようになっていた。筆者も海岸ではTシャツを着たりしているが,泳ぐときはシャツは脱いで裸になる。その方が水の抵抗も少ないし,動きやすいからである。
ラッシュガードは,もともとはサーフィンやマリンスポーツ、アウトドアシーンなどで着用されるスイムウェアで,たしかにサーファーは着用していた。それはケガを防ぐ意味があるのだろうと思っていたのだが,近ごろは一般の水泳客も上着を着るようになり,日光による肌のダメージを防ぐのが当たり前のようになっている。
ダイビングをする人は,さらに分厚いウエットスーツを着用するが,ラッシュガードは薄手で伸び縮みしやすく,身体は動きやすく,紫外線を防ぐ効果も高い。
筆者ももう,海やプールに行くことはまずないだろうと思っているのだが,孫ができたらプールの面倒も見る必要も出てくるかもしれないと,ラッシュガード1枚を購入してみた。
ライフジャケットとして想定した使い方は,ラッシュガードを着て,伸縮性のあるその生地の中にペットボトルを入れるだけでうまく固定できるのではないかという考え方である。
筆者の場合,Lサイズの長袖で,ラッシュガード着用後に裾から順次ペットボトルを入れることで簡易ライフジャケットができあがった。本数としては,胸の前に並べて5本,お腹に横向きにおいて4本という本数だった。
大人用に規定のペットボトルの本数は10本以上なので,もう一息というところなのだが,問題がなければ上腕部分にもペットボトルを1本ずつ入れることもできる。
激しい運動をすれば,襟元からペットボトルが抜けてしまうことも考えられるが,意識がある間はペットボトルを抱きかかえるようにしていれば,呼吸は確保できると思われる。
ラッシュガードを選んだ理由は,①伸縮性のある生地のため,ペットボトルを入れたときに適当に広がってくれた。ボトルの逃げ道は首以外にはなく,そこも意識的にボトルを押さえれば飛び出すことはないようである。②基本は水泳用なので,それほど高価ではない(2000円程度から)。③渇きも早く,海から上がってきてもすぐに身体を温めやすい,などである。
猛暑日が1ヶ月以上も続くという異常な夏が当たり前のようになり,水遊びでのラッシュガードの利用は必須になってきているようだ。津波の可能性が指摘されている地区を中心に,ラッシュガードと口栓を閉めた空の500mLペットボトル10本を,各自が準備し,地震があったらまず着衣の上にラッシュガードを素早く着用し,運動の邪魔にならない数としてペットボトル5本をとりあえず下から胸の辺りまで入れ,残り5本を避難袋に入れて避難を始めてほしい。もし水が回って来ていたら,もちろん流されないようにモノにしがみつくのと同時に,残りのペットボトルをできるだけラッシュガードの中に追加して,浮力を確保してほしい。
ライフジャケットはほとんど出番のない装備だが,ラッシュガードなら毎年の水遊びで出番があるだろう。投資費用も半分以下で済む。
実際の体験ではないので,性能の保証まではできないが,ほかにもいろいろトライアルはあるかと思う。よりベターな答えがあればまた紹介していきたいと思う。