地球温暖化が止まらない。地上の氷河やツンドラが溶け,海上の流氷が溶け,南極さえ危険にさらされつつある。温度の上昇した海からは大量の水蒸気が空中に入り込み,これがハリケーンを誘発して巨大化し,陸地にぶつかって大量の雨が降る。かつて崩れたことのない山や崖がもろくも崩れる事態が頻発している。
世界の海面上昇は,氷河やツンドラ,流氷などが溶けつつあることによる。これによって陸地がどんどん狭くなっているようにも見える。
一方,地球の歴史を考えてみると,もともとは高温の溶岩が渦巻いていた惑星に,溶岩から蒸発した水分が空中に上り,冷えて雲となり,そして雨となって地上に降り注いだ。地球の温度が下がるにつれて地上に溜まって海になった。巨大な大陸以外は海となり,のちにその大陸が分割して移動し五大陸になった。
全球凍結という時期を経て,また海と陸のバランスの取れた地球に戻った。その後,生物がまた反映して,今の地球になっている。この後,温暖化がさらに進み,雨が大量に降って陸を削り,海水面が上昇して陸の面積が減るというシナリオのほかに,水を引き付ける引力が徐々になくなり,月や火星などのように海がどんどん蒸発して干上がってしまう。というシナリオもあり得る。
2つ目のシナリオが起きるころには,人類も滅亡してしまうだろうが,当面の海面上昇が人類が招いた結果だとすると,他人任せではなく,人類自らが自分たちの命をかけて環境を死守しなければならないのではないかと思うのである。
抽象的な話になってしまったが,今のままだと次の世代の30年ぐらいは大規模災害が頻発する魔の時代になるような気がする。しかし,そこで知恵を絞って立ち向かうかどうかで,元の平和な地球を取り戻す可能性はある。まず,戦争などをやめるところから始めないと,動きがとれない。