Filemakerの改悪?--アイコンが見にくくなり,データベースがすべて別ウインドウで表示される怪【いい点1件】 - jeyseni's diary (hatenablog.com) (2024/9/4)と書いたが,そういえばAdobe Acrobatもメニューが使いにくくなったので,改めて指摘したい。
もともとパソコンのソフトウエアは,処理画面が1つで,そこでできる機能を「メニュー」という1行の領域に並べ,メニューから機能を選んで実行させる,という仕組みだった。当初は,1行の領域に横方向入るだけしか機能がなかったが,機能が増えたことで次の段階として「プルダウン」メニューた登場した。メニューをクリックすると,その関連の機能が縦方向に展開することで,より多くの機能を格納できるようになった。縦方向の中からさらに横に枝分かれしていく仕組みも取り入れられた。いずれも,文字で機能が表示され,その機能を直接指示するショートカットの機能も加えられた。
プルダウンでは文字を表示させるだけなので,機能をアイコンで表示して画面の上部,左右,下部,あるいはフロートメニューとして表示させる工夫もおこなわれた。複数のメニューバーを画面に配置し,ユーザーの自由に並べ替えることができた。よく使う機能だけを常時表示させるなど,カスタマイズが容易だった。
ところがAdobe Acrobatでは,PDFファイルを開くとその画面はビューワだけになり,何かの操作をしたい場合は「ツール」というメニューを選ぶことになる。この「ツール」の下には28もの機能アイコンが表示され,このときPDFファイルは見えなくなる。つまり,全画面が機能アイコンだけになってしまうのである。
これがAcrobat Reader DCでも「ツール」が大量に表示され,同じ表示になるのだが,Readerの場合は「ファイルの加工」も「ページを整理」も使えない。使おうとすると,Acrobatを購入するように促される。これはもはや嫌がらせである。
他にも,右側メニューとしてかつてのプロパティーバー,左側メニューとしてページやしおりの表示機能は提供されるのだが,これも意図して開かなければ触ることができない。
メニュー右にある「クイックツール」をカスタマイズすれば,任意のツールアイコンを表示できるが,これも手動である。
近年,ディスプレイのワイド画面が中心になり,ただでさえ縦方向の画素数が減っているというのに,そこに巨大なアイコンを表示させる近年のPCソフトのインタフェースが気に入らない。ビジュアルのアイコン方式はMacintoshが元祖で,これをWindowsが真似した。それはマウスの採用とともにコンピュータの一般への爆発的な普及の決定的な要因だったと考えられる。
しかしそのビジュアルがいつしか行き過ぎてしまっているようにも思える。パソコンのCPUの能力の向上,画像処理LSIの能力の向上により,余計な3D化表示やアニメーション表示が採用されるようになった辺りから,筆者には食傷気味になってきているのである。
機能のアイコン化で感覚的に表現できるものもあるが,その数が増えすぎると意味不明なアイコンが出てくる。それを文字と併用する分,またスペースを余分に取る。
もう一度,以前のシンプルな文字ベースのプルダウン式メニューに戻ってほしい,とも思うのだが,もはやそれは望めないのかもしれない。
Acrobatの場合,筆者の手持ちのAdobe Acrobat 9 Proを現在でもさまざまな場面で利用している。とにかく,使いたい機能を一発で選ぶことができるシンプルさは捨てがたい。同様に,注釈機能を中心に使いたい場合は,FoxIt PDF Readerを愛用している(Foxit PDF Readerが使いやすい件 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2023/3/24)。いずれも,機能アイコン表示はあるものの,基本的にはプルダウンメニューに統一されている点も評価しているところである。これ以上,変な方向にアップグレードしないことを実は望んでいる。