jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

「都道府県魅力度ランキング」にやはり疑問--数字のマジックを感じる件

マツコ 都道府県魅力度ランキングで異常に低い県に疑問「軒並み、住みたい街とかだと超上位なのに」 (msn.com) という記事を見た。この調査は,ブランド総合研究所という民間企業が,2006年から始めたものだという。調査の基準については公開されており,これに独自の係数を掛けて集計しているものと思われる。

 記事にもあるように,魅力度が低いとされる県が住みたい街としては高い順位にあることがよく見られる。何となく矛盾を感じる。

 調査の集計は毎年同じ基準で行われているとして,この20年近くの間に世の中の考え方の基準が変わって来ているのも事実である。多くのポイントを集計する上で,係数の見直しが行われているのか,あるいは大幅に順位が動かないようにしているのか,こうした調査結果はその辺りに恣意的な操作がないとは限らない。いわば数字のマジックである。ストレートに,物価や人口当たりの施設数,満足度,といった個別の集計結果を公表すべきではないかと思うのである。

 通常,調査会社は特定のクライアントとの秘密契約の下に調査を行い,その結果を高値で買い取ってもらう。一般に売るわけではない。都道府県魅力度ランキングの調査で得られた個別の情報を元に,さらに個別のクライアントへの情報提供が行われているはずである。マスコミに流してワイドショーで騒がせるのは,話題作り,認知度向上のためである。

 単純に,魅力度が高い,低い,最下位3県はどこだ,といったマスコミが飛びつきそうなネタについては,分かりやすくランキングが出るようにしていると思われる。関東周辺,九州や山陰といった,分かりやすい結果になるようにしているように見える。

 こういうネタに食いつくマスコミもバカだなと思いつつ,調査会社やシンクタンクが闇情報の売買で生き延びていることに鬱陶しさを覚える。何も提案できていないことになるからだろう。あらゆる数字は,一度冷静に考える必要がある。