OWSイヤホンが現在のBluetoothイヤホンの流行りである。OWSとはOladance社が提唱した「Open Wearable Stereo」というコンセプトのイヤホンで,要は耳を塞がないで音を楽しむイヤホンを指している。
Oladance社のOWSイヤホンは,基本的に「耳掛け型」で,全体を耳に掛けて支え,耳たぶの内側にスピーカーを配置して,指向性の高い音を耳の穴に向けることで音漏れを減らした設計になっている。
その後も,NTTはドーナツ型の振動板を開発し,中央に穴の開いたイヤホンを開発している。考え方は面白いが,従来の外部の音を遮断するカナル型の延長に思えた。
このOWSイヤホンで現在主流になりつつあるのが,イヤカフ型である。U字形の弾力のある構造で耳たぶを挟んで固定する。これまでのインナーイヤーBluetoothイヤホンが耳の穴やその周辺の凹凸を利用して耳に固定するのだが,絶対に落下しないという形ではなかったのに対し,イヤカフ型は耳たぶを挟んでソフトに固定しているのに落下の危険性がまずないのが特徴である。
筆者がイヤカフ型Bluetoothイヤホンを購入したのは,2023年8月19日である。Amazonでイヤホンを探していて偶然見つけた。タイトルには「次世代OWSイヤホン」と書かれていた。そのユニークな形に刺激され,価格も安かった。中国製というのは気になったが,もともと音声案内などの「耳ナビ」用のイヤホンを考えていたので,ポチっと購入したのである。

これを利用した耳ナビの記事は,次の耳ナビは,新聞の音声合成音読 - jeyseni's diary (2023/9/23)と,早くも1ヶ月後にはアップしている。このイヤホンは,片耳に着けるだけで耳ナビに威力を発揮している。両耳に着ければ音楽や語学にも使えなくはないが,さすがに語学の場合は集中したいので,従来のカナル型イヤホンを使い分けている。
2024年に入ってこのイヤカフ型がかなりブレークしているように思う。筆者の製品はEWINSKYというメーカー名で,現在は検索で引っかかることはないのだが,ひょっとしたらこのイヤカフ型のイヤホンではかなり先行していたのではないかと思われる。1年以上,耳ナビ実験に使い続けているが,一度も落ちたこともなく,耳たぶへの装着も楽で違和感がない。耳の穴を塞いでいる一般的なBluetoothイヤホンをしている人を見て,「相変わらず周囲に気を使わない人」というレッテルを張りながら,筆者は片耳イヤカフ装着で耳ナビを楽しんでいる(逆ジオコーディングはYahooで満足のいく出力ができた--求めていた“住所読み上げ耳ナビ”をMacrodroidで完成 - jeyseni's diary 2024/11/24)。
骨伝導型のイヤホンも十分使えている(Bluetooth骨伝導イヤホンを使ってみた--万能ではないが耳への負担がないという安心感 - jeyseni's diary 2022/1/10)。ただ,電車の中や街中など,外の騒音が大きい場所で聞き取るには音量を上げなければならず,これが外部への音漏れになるのが問題である。テレワークなど,在宅の静かな環境なら,骨伝導型でも外部からの音を聞こえる形で集中して使うことができる。一方で,イヤカフ型は電車の中でも十分音声を聞くことができ,音漏れもほとんどしない。耳からの落下の危険性も低いので,屋内スポーツやジムトレーニング,さらに防水も効いているので水泳などでの使用もできるかもしれない。
音楽を高品質で楽しむのなら,従来のカナル型やノイズキャンセリングイヤホン,密閉型ヘッドホンなどを選択した方がいいと思う。BGM的にイージーリスニングで音楽を流しながらリラックスして仕事に集中したい,といった用途用に,別途このイヤカフ型イヤホンをお勧めしたい。