jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

「ちびまる子ちゃんたちの20年後」というストーリーに違和感なし--サントリーのプレモルビールのCMへの不協和音はSNSにおける単なる批判・否定で建設感が感じられない

「たまちゃんファンに謝って」伊藤沙莉出演の『ちびまる子』CMに批判が集まる理由(週刊女性PRIME) - Yahoo!ニュース。ビールのCMの配役についてのコメントである。20年後のちびまる子ちゃん広瀬すずさん、たまちゃんに伊藤沙莉さん、花輪くんをオダギリジョーさんが演じる。

 その、たまちゃんの配役に異議があるという。伊藤沙莉さんはむしろちびまる子ちゃん役だろうというのである。元気が取りえのまるちゃんが美形になり、控えめなたまちゃんが明るいキャラになり,という辺りで,配役への異論が出ているというのである。

 これまでも同CMに起用されてきた広瀬すずを外すわけに行かないという線での配役だという。アニメの実写化における配役への異論は,ほかのアニメでもよく起きている。今回は大人になった3人という想定なので,アニメのイメージをそのまま俳優に当てはめなくてもいいと思うのである。

 筆者が気になったのが,「配役が違う」というコメントの多くが,「ちびまる子ちゃんには伊藤沙莉」と言うだけで,ではたまちゃんには誰にやってもらうかについてのコメントがないことである。正直これでは,「広瀬すずは嫌いだ,伊藤沙莉を主役にしろ」というわがままを言っているだけに聞こえる。ただ批判・否定しているだけであり,二人を誰が引き受ければドラマが成立するかについての建設的な提案がない。

 すべからく,SNSへのコメントは短絡的であり,思いつきであり,感情的であり,批判的である。だから炎上しがちなのである。しかも,匿名なので罵詈雑言を平気でアップしてしまう。人前で同じことをしたら反論されて殴られるかもしれないのが,ネットの世界では言いたい放題になってしまうのである。

 日々,多くのブログを飽きもせずにフォローし,気に入った投稿には「いいね」を押し,気に入らない投稿は否定的なコメントを残す。ほとんどの隙間時間をSNSに費やしているのではないか。残りの時間は動画を視たりゲームをしたりしているだけだと考えると,国民総痴呆化ツールと言っても過言ではないだろう。

 建設的に別のキャストを提案してみよう。落ち着いたおっとりした性格を引き継いでいるとすると,たとえば福原遥さんとか清原果耶さんあたりはどうだろうか,と考えた。なんだか朝ドラ女優総出演みたいになってしまうのだが,そうするとちびまる子ちゃんはそのまま大人になり,たまちゃんが美人になるということで,主客が入れ替わってしまうような気もする。たしかに,伊藤沙莉さんは朝ドラで「虎ちゃん」という女性初の裁判官という大役を見事に演じたのだが,他の朝ドラが主人公をしっかりした女性として描いているのに対し,虎ちゃんはどちらかと言えば当時の男性に対抗できる強い女性として演技をしているので,痛快ではあるものの,女性からすると感情移入しにくい設定だったかもしれない。

 ちびまる子ちゃん広瀬すずさん,たまちゃんを福原遥さんとすると,今度はお互いのキャラが立ちすぎてしまい,ドラマにならなくなる。

 昨今,多くのドラマがコミックを原ストーリーとして実写化されることが多い。自由な発想で描かれたコミックに現実の配役を合わせるのはなかなか難しい。元のコミックが,現実の俳優をイメージして作ったと思われるものも少なくないし,どうもその辺りに裏ネットワークがあるような気もする。

 筆者にとっては,ビールの酒税が減り,発泡酒の税金が上がり,価格差がほとんどなくなったことで,現在はビールを愛飲している。発泡酒も文句なくおいしくなり,もちろん日本のビールは世界一だと思う。ノンアルビールまでとうとうビールにほぼ近いテイストの製品が登場した。ただ「うまい,うまい」と言って飲みまくっているCMの中で,このサントリーの「アニメの子供キャラクターの20年後」というドラマ設定は,とてもオシャレで洗練された印象を受けた。ニューヨークロケという凝りようも注目できる。これからどんなストーリーが展開されるのか,楽しみである。