jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

“マイナ免許証”は,さすがにやり過ぎ--確定申告につながるものだけに限るべき

マイナンバーカードに運転免許証の機能を持たせるための法律改定が,2025年3月24日に施行されることになった。この短縮形を使うのは筆者の主義に反するのだが,世の中がこう言ってしまっているので仕方なく“マイナ免許証”と呼ぶことにする。

 メリットとして,①携帯するカードが1枚に,②住所変更手続等のワンストップサービス,③運転免許更新時の講習をオンラインで受講,④運転免許更新や講習の手数料が安価,だという。

 一方デメリットは,❶運転免許の情報がカード表面では確認できない,❷マイナカードとマイナ免許証の有効期限が異なる,❸海外での運転に支障がある場合がある,❹マイナンバーカードを更新すると運転免許情報が消える,とある。

 メリットの③がちょっと魅力的かなと思ったが,顔写真撮影と免許更新料の支払い,免許の受け取りは最寄り警察の窓口に行く必要があるので,オンライン講習の30分が短くなるだけしかメリットがない。④の手数料が安くなるというのも,子供だましみたいである。

 逆にデメリットの❶❷❹は深刻である。❶は,ヒヤリングを行う警官が認識端末を持ち歩くことで解決すると言われているが,逆に持ち歩いてなければ本人の免許の確認ができず,必要以上に長時間拘束される危険性がある。❷の有効期限が異なるので,どちらかが期限切れになる危険性があるが,免許証情報がマイナ免許証には書き込まれていないので,本人すら免許証の更新時期が分からなくなる。さらに❹はもっと危険だと思う。

 健康保険証をマイナンバーカードと一体化することで得られた最大のメリットは,医療機関に掛かったことがマイナンバーカードを通じて集計され,確定申告時の医療費控除の額が自動的に計算されてリンクすることである。その他,確定申告に関連して,年金,生命保険,火災・地震保険,そしてふるさと納税などの寄付の情報をマイナポータルに集約することで,毎年悩まされていた「確定申告時の控除」のハガキ類を探し回る面倒が一気になくなった。

 ところが,マイナ免許証は確定申告とは一切関わりがない。一体化することで,かえって紛失時の影響が大きい。

 いずれ,パスポートもマイナンバーカードに一体化しようという考えがあるかと思われるのだが,これも免許証と同様,確定申告にまったく関係がない。現在,ページにハンコで押されるビザはどうするのか,入国・出国証明のハンコはどうするのか,などを考えると,こちらも何のメリットもない。

 マイナンバーカードは,アメリカのグリーンカードと同様,身分証明書である。その人が日本に生まれた,あるいは日本国籍を持つ,ということを証明するためのカードである。国民皆保険の日本では,生まれた瞬間から親の健康保険の枠に組み込まれるので,健康保険をマイナンバーカードと一体化するのは理にかなっている。年金手帳も同様である。

 しかし,運転免許証やパスポートは,「資格証明書」であって,身分証明書とは異なる。クルマを運転したり,国外と行き来するための資格を証明するためのものである。もし,出国時に“マイナパスポート”で出国できたとしても,相手国で入国できるとは限らないし,相手国にはマイナンバーカード読み取り機はないので,チェックできない。

 ということで,“マイナ免許証”には筆者は賛成しかねる。今回はとりあえず見送るつもりだし,おそらく将来的にも切り替えはしないと思う。

 それよりも,マネーゲーム,特に仮想通貨での収入について,おそらく確定申告の雑所得で申告している人は少ないのではないか。これは脱税である。証券会社,仮想通貨業者の金銭の流れこそ,マイナンバーカードで把握して課税すべきではないかと思うのである。

【追記】カーシェアについても,新規入会や免許の更新手続きには当面、マイナ免許証が使えないとの情報があった(2025/3/11)。