jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

日本の自動運転はガラパゴス方式に--関税障壁を使うしか実現の道はなし

自動運転車は,アメリカのgoogleが2009年にプロジェクトを開始したことで,それまでの大学レベル,実験レベルでの開発から一気に実用化への期待が膨らんだ。何しろあのgoogleである。すでに蓄積したgoogle mapのデータを生かす意味でも,資金力の面でも実現性は高いと見られていた。しかし,2016年にプロジェクトをWaymoとして子会社化し,google本体は事業から撤退した。Waymoは自動運転タクシーサービスとして,アリゾナなどアメリカの周辺地域でのサービスを継続している。Appleも2014年のプロジェクト開始から10年後の2024年に撤退した。一方で,Teslaはトランプ政権の後押しもあるようで,事業継続を進めているようである。

 一方,自動運転車の開発を強力に推進しているのが中国である。EVで世界1となっているBYD社も,自動運転車を開発しているし,携帯電話などで有名なHuawei社,自動車会社のLi Auto社などが市場参入している。無人タクシーも一部で始まっている。もっとも,こちらも参入・撤退の動きが激しい。まだまだ確定した方式には至っていない。

 日本でも,トヨタが富士山の麓にモデルタウンを作って実験をしているし,日産も「運転席にドライバーの姿なし 日産が国内初の市街地での自動運転車両実験公開」(2025/3/11)という発表をしている。

 いずれも,無人運転を目指したレベル5に近い形で実験が進められているが,方式としては,①複数のビデオカメラで周囲の映像を取得し,②画像解析+AIで危険を判断し,③基本は停車,可能ならハンドル操作で回避,という方式での開発で,現存する道路への導入を前提としている。

 ただ,アメリカも中国も,そしてトヨタも,基本的には「クルマが主体の街」や「歩行者がいない道路」「障害物のない道路」を想定しての開発になっている。歩行者,自転車,バイクはもちろん,電動キックボードまで氾濫している現在の道路で,100%はありえないと筆者は考える。しかし,一般道路を想定している以上,アメリカや中国の企業が日本市場にも早晩,先手を打って殴り込みをかけてくるのは目に見えている。正直,トヨタも日産も太刀打ちできるとは思えない。

 こうなったら,日本は独自の自動運転プラットフォームをガラパゴス的に規格化し,他国システムの参入を防ぐしか実現の道はないと考える。つまり,「専用レーンの設置」「磁気テープなど独自誘導方式」「軽自動車など独自サイズ限定」などを規定し,日本らしい「超安全側」に振ったシステムで実用化を図ることである。

 日産の無人運転システムでは,カメラを29台も搭載しているという。まったく現実的ではないのは一目瞭然である。4方向のカメラ,前方遠距離のレーダーセンサー,そして磁気テープ検出センサーだけで十分であろう。そして,自由なポイント間ではなく,現行の路線バスや,空港バスのようにホテルを巡回するような定型コースのみをカバーする仕組みに限定すれば,利用頻度は高まる。

 磁気テープ方式を提案したのは,アメリカや中国と違って天候の変化が大きい日本で安定したナビゲーションを実現するためである。当初は敷設が用意で安価な磁気塗料方式でもいいと思う。これに前方カメラで車線を認識できれば,走行に問題はない。

 専用路線だが,物理的に区切ってしまうと,交通渋滞の問題が起きるので,基本的には「バス専用路線」のような扱いにする。ただし,専用路線上の駐車は厳罰とするなど,保護政策は必要である。

 携帯通信もコンピュータもすべてガラパゴス方式は失敗したが,軽自動車などの規格によるクルマ社会のガラパゴス戦略によって,自動車産業は何とか保護されている。自動運転,無人運転において,堂々とガラパゴス宣言をしてもいいと思うのである。安全重視,コスト重視での方法である。決して恥ずかしいことではない。