2010年に人生初のMac(Macintosh)PCを購入した。何しろ,Windows PCに比べて「高い」ということで,Mac関係の仕事をしている間も個人用はWindows PCを使い続けていた。Mac関係の仕事で初めて出会った「ファイルメーカーPro」がWindowsでも使えるので,OfficeとファイルメーカーをWinとMacでそれぞれ動かしていた。ファイルの互換性もあったし,Excelの1900年問題(日付のカウントの最初が1900年か1904年かという問題)のチェックや回避法などの確認にも使えた。
なぜ人生初のMacを購入することになったかというと,そのときの仕事が完璧にMacオンリーのソフトを使うことになったからである。これは個人持ちもMacが必要だな,ということになった。そのときに見つけたのが,Macbook Proの13インチモデルだった。ミニマム仕様だったが,11万円台で購入できた。ある意味これは画期的だった。巨大なタッチパッドを搭載し,キータッチも良好。何よりそれまで雑誌記事でしか読んだことのない精巧な機械加工が施された金属ボディーの感触に感動すら覚えたものである。
その後、Windowsでも使えるソフトが追いつき、職場との相性からWindowsPCの利用が主になった。たまたま息子がMacを使いたいというので使ってもらっていたが、モデルが古いのでやがて最新機種を買い、また筆者の下に戻ってきた。そのまま放置することになった。
ところが、ある事情で評価用にMacが必要になり、棚から引っ張り出してきたところ、様子がおかしくなっていた。なぜかタッチパッドが浮き上がっていたのである。
棚に置いておいたので変な力が掛かって変形したのかとも思った。恐る恐る裏ぶたを開いてみると、リチウムイオンバッテリーがまたまた膨張して、タッチパッドを押し上げていたことが分かった。
すでにロートルのMacである。修理に出して直っても使えるかどうか分からない。かといってこのまま廃棄するわけにもいかない。とりあえず、このバッテリーを外してみようと思った。
ところが、バッテリーを固定しているネジが何とも特殊なネジ穴をしていた。ミッキーマウスのような3枚花びらのような穴だったからである。
小さなマイナスの精密ドライバーでも動かなかった。第1回目は「インオペ(手術で開いたが処置せずそに閉じる)」だった。
そのまましばらく日にちが経って、amazonで検索してみて驚いた。こういう特殊ネジ用のドライバーが売られていたのである。早速注文した。第2回目の手術は、不具合のバッテリーの取り出しに成功した。見事に膨らんでいた。
バッテリーの型番を確認して、再びamazonで検索してみると、さらに驚いたことに、このバッテリーがあちこちで売られていた。純正モノからバチモンまでさまざまあった。どうせ直らなくてもともとなので、バチモンバッテリーを注文した。
届いたバッテリーは、しっかりと密封包装されていた。何より驚いたのは、取り外し用の特殊ドライバーまで付属していたことである。おそらく、同じ悩みをユーザーが持っていることに配慮してくれているようで,ほかのバッテリーを見ても同じドライバーが付属しているようだった。
ネジを外し,バッテリーを交換した。充電ランプもついた。しばらくして起動ボタンを押したら起動できた。OSは,macOS 10.13 (High Sierra)で,ここまでアップデートできていた。しかし,最新のMicrosoft Edgeはインストールできなかった。
Macintoshが,Apple独自のCPUであるPower PC搭載機からIntel CPU搭載機に変わり,その後,現行のAppleシリコン(Mチップ)搭載機に変わった。もはや超ロートルと言えよう。
タッチパッドの浮きはかなり解消したが,まだ完全には戻っていない。しかし,カーソル動作もクリック動作もとりあえず問題はなかった。
正直,いまさらこのMacに活躍してもらう用途はない。ほかの代々のWindows機とともに廃棄の運命にある。ただ,せっかく復活したので,もう少し遊んでみようと思っている。筆者の最初で最後のApple製品なのだから(iPhoneもiPadもApple Watchも却下し続けている)。ただし,取り外した不良リチウムイオンバッテリーの処理は,まだ課題として残っている。