同僚が大阪への宿泊を伴う出張に出かけた。その際,いつものホテルを予約しようとしたところ,宿泊代が大幅に値上がりしていた。別のホテルを探し回ったが見つからなかったという。原因は関西万博だという。
ほかにも,海外からの旅行客がビジネスホテルを利用するケースが増えて,空き室がなくなっていたり,部屋代が上がったりしているという。
まあ,タイトルは「しゅくはく」で「しくはっく」というダジャレなのだが,イベントがあると何でも高くなってしまうのも自由経済の法則なのだろうか。
筆者が海外に出かけたのは,20歳台で仕事で海外出張,30歳台で結婚して新婚旅行とその翌年に妻の希望だった北欧旅行に行ったきり。仕事の出張は当時は旅行代理店に依頼して宿泊先を決めていたし,個人の旅行もやはり旅行会社にお願いした。予算を決めて依頼したが,それなりの普通のホテルを予約してくれた。
近年,旅行に出かけると言えば,インターネットで簡単に予約ができたり,同じホテルでも価格を比較して安い値段で泊まれるような仕組みができている。こういうシステムを使ったことがないし,おそらく使うこともないと思う。
さらに,海外から日本に来るインバウンドの観光客にとって,ゲストハウスや民泊,さらにホームステイなど,従来の宿泊先とは異なる,より現地の人と近い生活を体験できる宿泊先が選ばれることも多くなっている。中にはカプセルホテルも使われるケースが多々あるようである。
そうした中で,主に仕事で使っていたビジネスホテルが海外からの宿泊者に対しての需要に答える形で,高級化路線を進め,食事,風呂,サウナ,ジムなどを備えるなど,これまでのビジネスマン向けのシンプルな宿泊施設から変貌してしまっているようである。
実は筆者は,宿泊先でノンビリ,というのが苦手なのである。食事が運ばれたり,布団を敷いてもらったり,といったお世話をされることも苦手なら,大きなホテルのあちこちを動き回るのも苦手。特に苦手なのが露天風呂で,入っても落ち着かないのですぐに出てしまう。テレビの旅行番組で出てくるような超豪勢な食事を取ることもない。環境がいいので,逆に静かすぎて落ち着かないということもある。
関西万博では未來を体験できるらしく,行った人は(待ち時間はともかく)有意義な経験ができているようだが,筆者は行くことはないだろうし,海外旅行も昔に比べて魅力を感じなくなった。先週出かけた家族の日帰り旅行で感じたのは,日本国内にもまだまだ知らないところがたくさんあるという驚きである。
一般のホテルを宿泊先に選ぶ1つの大きな理由は,「安全」を求めることである。テレビの海外旅行企画では,場末の安宿で宿泊するような場面も出てくるが,事前の調査やスタッフがいる形でなら実現できても,個人で体験すべきことではない。日本以外の国ではまだまだ安全な宿泊は保証されていない。
一方,民宿でもゲストハウスでもいいのだが,相手との距離が近すぎるのも落ち着かない。やはり,ラフな格好で脚を伸ばして寝られる方が筆者の好みである。
ということで,まあ面白味はないかもしれないが,クルマでの車中泊や,カプセルホテル利用,といった“お忍び”で,ゆっくりと旅行ができればいいと思っている。それ以外は,長年連れ添った妻の希望があれば,叶えてあげたいと思っている。