2024年後半からなぜか急に発生したおコメの価格高騰。コメの生産調整で流通量が年々減る一方で,インバウンドの観光客の増加で消費量が増えたことが,いちおうの原因だとしてみよう。
備蓄米放出については,1回目の放出が決まった2025/2/13の翌日の時点で,筆者は「「価格は市場が決める」といたって他人事のようなコメントをしている」と指摘し,競争入札にすることに疑問を呈した(AI大臣、AI官僚を作らなければ--総合的判断ができない - jeyseni's diary 2025/2/14)。そして,2回目の備蓄米放出が行われた3/27の段階で,さらに備蓄米放出でなぜ「高値入札」になるのか--値段を抑えるなら飼料並み価格または元価格で放出し,それ以上の価格設定を禁じる必要があるのでは - jeyseni's diary (2025/3/28)とコメントした。
それから2ヶ月経過し,とうとう農水大臣の暴言で辞任更迭,新大臣が小泉進次郎氏というのも不安だが,「随意契約」にすると方針転換した。さらに石破首相が「コメの価格は5kgで3000円台にしなければならない」とやっと価格限定を示した。
競争入札に対する疑問が明確に聞こえたのは,橋下徹氏のテレビ番組で力説した5/18とわずか4日前のことである。
「緊急事態」に放出するために溜められていた備蓄米の放出にしても,コメの流通量の減少が「緊急事態」に当たるという認識がなく,災害時のみが想定されていたことが,まず初動の遅れとなった。前年比で2倍の高値になった時点で,ようやく放出を決めたが,備蓄量100万トンに対して1回目が21万トンと1年分の備蓄の放出だが,最初に挙げた筆者のブログでの計算では,わずか1ヶ月分にしかならない。
次回の5回目の放出は随意契約となるだろうが,すでにこれまでに2023年産米まで放出されている。次回は3年前のコメになり,そろそろ飼料用にしかならない古米状態で,味はかなり落ちている可能性がある。それでも昨年比で1.5倍以上の値段になるのか,という思いが強い。
アメリカからカリフォルニア米を輸入する案を至急取りまとめてトランプ大統領に提案すれば,交渉の有力なカードになると思う。筆者が留学していた1988年時点でも,ニューヨークでカリフォルニア米「錦」を買って炊飯器で炊いて食べていたが,びっくりするほど美味しかったことを思い出す。今や,日本食ブームでオーストラリアや東南アジアでもコシヒカリの栽培が進んでいる。とりあえず輸入を拡大して流通量を増やし,価格を下げることを考えなければならない。