jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

人の闇を写すインターネット--リアルでは理性が働いて歯止めが効くがバーチャルでは働かず「パンドラの箱」を開けてしまう

人間の欲望は限りなく,特に性欲は人格者や聖職者に至るまで,自制することの困難さがあることを何度も書いてきた。ほかにも,カネへの欲,モノの所有欲,他人への嫉妬や殺意,名誉欲,自己主張欲など,人間の欲望はとどまるところを知らない。

 かつて,夜空を見上げて月や星を見ていた時代は,月にウサギがいるだの,星空に星座を描いて占いをするだの,宇宙に対する夢や憧れがあった。しかし,現実にロケットを打ち上げ,月にまで人類が到達できる時代になり,月の表面の争奪戦が勃発しているほか,次は火星まで狙われている。地球の周りには数万個の人工衛星が飛び回り,宇宙人どころか地球人同士のいがみ合いが発生している。

 リアルな世界では法律や宗教,教育などの知識と,肉体的な痛み,精神的な痛みが伴うことによって,犯罪に対して抑止力が働く。それでも犯罪を犯してしまう背景には,よほどの覚悟があったか,精神に異常をきたしているか,お酒や薬物によって正常な意識でなかったか,など何らかの原因が考えられる。犯罪を裁く場合も,こうした背景を考慮して判断される。

 ところが,インターネットの中に広がるバーチャルな世界では,ヒトの理性がマヒしてしまう。基本的にパソコンやスマートフォンを操作する状態は,他人の干渉や監視,指導を受けない自由な状態にある。画面さえ隠せば,その中に広がるあらゆる情報や人間関係に無条件でアプローチできる。

 つまり,誰も見ていない店舗に立ったようなもので,入り口も出口も開いたままなので,万引きしようが打ちこわしをしようが,勝手気ままに振る舞うことができ,しかも匿名で入った場合は自分だと追及されることもない。

 他人のコンピュータのセキュリティーを破って侵入し,個人情報などを漏洩させるという犯罪は,まさにこの無人店舗状態にしているということに他ならない。

 リアルな世界で行われる犯罪は,借金を背負ったり,無職だったり,あるいは反社であったりと,いわゆる訳ありな人が重犯罪を犯しがちである一方,性欲やカネ欲がらみではごく一般人が痴漢行為や万引き行為に及んだりすることはある。

 しかし,バーチャルな世界では,あらゆる人が興味本位で重犯罪に手を出すことが可能な環境が提供されている。誰にも見られていない,匿名でアクセスできる,となれば,人の悪意の面が顔を出し,犯罪を犯しても気にならないという理性のマヒが起きてしまう。正直,こういう警告のブログを書いている筆者でも,あやうく「パンドラの箱」を開けてしまいそうになる。ブレーキの利かない子供や,理性の薄い人なら,そこで立ち止まることができない。

 特殊詐欺については,4大キャリアが警察に協力すると発表があった(警視庁と大手携帯4社が「ストップ!詐欺」共同宣言、特殊詐欺の根絶に取り組む - INTERNET Watch 2025/5/23)。やっとキャリアが動き始めた。

 あとは,SNSYoutubeInstagramTikTokなどのプラットフォームも取り組むべきだと思うのだが,海外の運営会社が乗り出すとは思えない。