jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

他人を「卑怯」呼ばわりできるのか--自分も「後出しジャンケン」では

橋下徹氏「玉木さんも随意契約なんて一言も言ってなかった」 コメ問題、野党の姿勢も批判「ちょっと卑怯」 - スポニチ Sponichi Annex 芸能 (2025/5/22)という記事を見て驚いた。こんな「言った,言わない」の「後出しジャンケン」こそ,卑怯に思えるのだが。自分はでは「随意契約にすればいい」と言っていたのだろうか。

 筆者のフォローしていた範囲で,「競争入札に対する疑問が明確に聞こえたのは,橋下徹氏のテレビ番組で力説した5/18とわずか4日前のことである。」(備蓄米入札への疑問は筆者は2月時点でコメントしていた--農水省官僚の陰謀は自明 - jeyseni's diary 2025/5/22)とコメントしている。この番組でも「随意契約」という言葉は出てきていなかったと思う。当初の2月段階で入札で行うと発表された段階で疑問を呈し,随意契約にすべきだ,と主張しているのなら,今になって他人を批判できると思う。

 これが政治家なのかもしれない。彼は純粋な法律家ではなく,政治の裏側を見てきた人間なのだと改めて思った。いまさら0円放出などの仮定を提案しても,まったくの空論だし,「国が仕入れた価格、国が儲けないぐらいの価格60キロ1万円ちょっとぐらい、それぐらいで放出していけば」もまた違和感がある。

 米の政府買い取り価格をもっと上げて農家にやりがいを持ってもらいたい--実はお米も小麦粉も元値が安すぎると思われる - jeyseni's diary (2025/5/25)でコメントしたが,政府の買い取り価格は,30kgで6000円という農家からの数字は,この「60kg1万円ちょっと」とほぼ合致する。5kgにすれば5kg1000円となる。中間マージン,輸送費,加工費などを加えて,市場価格が2000円前後,というのがこれまでの流れで,この中でも記述したが,「年間の売り上げは60万円にしかならない」としており,コメづくりだけでは農業はやっていけない,というのが現状のようなのである。この状況で,コメを増産しろ,と言うことがすでに無理なのだと思う。

 市場価格が昨年比で2倍の5kg4000円になっているのは,途中の誰かが流通量と価格を「操作」しているからである。でなければ,価格統制品であるコメの値段が暴騰するはずがない。その最大の犯人はJAだと思うし,「コメの供給量が足りない」という状況を誰かが情報操作しているのではないかと思う。

 これはガソリン価格や電気料金以上に深刻な問題である。おそらく,こちらは運輸業界やモノづくり業界の声を政府が受けて,補助金で価格上昇を抑える政策を実施したと思われる。しかし,コメの価格が暴騰しても,食品業界は消費者価格に転嫁すればいいだけであり,最終的に価格を負担するのは一般国民である。その国民の声は,単なる悲鳴だけであり,政府はこれを無視しているため,中間のJAをはじめとする流通の間で暴利をむさぼっている輩が野放しになっているのだと考える。しかし,ここに補助金を使わなければ,国民が餓死する。「食料安全保障」などと言っていることが,まったく意味をなさないことになる。米騒動なら次は「打ち壊し」--相手はJA以外に考えられないのだが - jeyseni's diary (2025/5/9)と書いたが,今の日本は平和ボケしていて,こんな市民運動さえすでに起きない状態になっている。江戸時代の庶民の方が,よほどパワーがあったと思える。

 備蓄米放出でなぜ「高値入札」になるのか--値段を抑えるなら飼料並み価格または元価格で放出し,それ以上の価格設定を禁じる必要があるのでは - jeyseni's diaryというコメントは2025/3/28に筆者は出しているし,この中で「市場適正価格2000円を上回る価格で販売することを禁止」と提案している。この1週間の間に,石破首相が「3000円台」,小泉新農水大臣が「2000円台」「2000円」と発言し,ようやく本来の価格統制をベースとした議論に戻ってきた。あとはこのマージンを何で埋め合わせるかという対策だが,消費税も減らすなどという「まず法律を改正して」といったノンビリした議論では本当に餓死する国民が出てしまうと思うのである。

 まず,農家がコメづくりを誇りを持ってできるように,現在の買い取り価格である5kg1000円をとりあえず2倍の5kg2000円にする。そして市場価格を5kg3000円になるように統制する。つまり中間マージンは5kg1000円になるように,流通経路を工夫する。この中で,おそらくJAは解体ということになるだろう。そのJAが担ってきた農業指導や器具のレンタルなどの役割を民間企業に分散し,効率化できるのではないだろうか。

 正直,JAが従来の純粋な農業サポート組織ではなくなってきていると思う。JAバンクという銀行をベースに,金融商品も多く手掛け,結局は農家から集めた資金を金融市場で運用する投資組織になっているのではないだろうか。おそらく昨今の投資の難しさから経営破綻状態にあるのではないかとも憶測する。そのツケがコメの買い占め,コメ隠し,そして価格高騰誘導をして,コメを人質にして利益を確保しようとしているのではないかと,素人的には憶測している。

 筆者は何度も提案しているが,農業の工業化(植物工場)による供給の安定が食料安全保障のベースにある。同時に,石油や天然ガスの輸入に頼らない水素エネルギープラットフォームの確立により,食料とエネルギーを自給自足できる国にならなければ,本当に日本は消えてしまう。