jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

CAD/CAM部門の生成AIを活用する提案--アイディアを形にする時間を短縮し,モノづくりを取り戻せ

生成AIが進化しているのだが、作り出しているのは無意味なイメージだけである。面白い、楽しい、すごい、といったところで、その後に何も残らない。単なるエンタテインメントに過ぎない。

 筆者は、農林水産の一次産業、モノづくりの二次産業こそが国を支える産業であり、サービス、運輸、エンタメなどの三次産業は、ただ右から左に動かしているだけで、基本的には何も生み出していないと思っている。生きていく中で,心を満たしてくれるかもしれないが,衣食住や「生きる糧」にはならないからである。

 日本のエンタメ企業トップ10の売り上げが,自動車産業のトップ10企業の売り上げを上回ったという。エンタメの売り上げの中で,ハードウエアはゲーム機だけである。かつては音楽はCD,ビデオはDVDやBluerayなどのディスクやテープというモノの中に納まって流通し,それを再生するためのプレーヤーも関連産業として発達してきたが,現在はダウンロード販売やストリーミング,再生機器もスマホやPC,そしてテレビだけになっている。データはメモリーの中かクラウドにあり,プレーヤーの需要は壊滅している。あれだけ隆盛を誇ったMP3プレーヤーすら,ほとんど話題を聞かなくなってしまった。日本が,ゲーム機の輸出をして儲けたとしても,その恩恵を受ける関連産業はほとんどない。ただの一発屋状態にあると見える。

 そこで,一次産業や二次産業を再興するために,今最も活気づいている生成AIを活用する方法を考えてみた。そこで浮かんだのが,設計部門のCAD(コンピュータ支援デザイン)と生産部門のCAM(コンピュータ支援生産)に生成AIを活用する工夫である。

 モノづくりにおける設計分野のCAD化はもはや当たり前で,コンピュータの上で3次元的に設計し,さらに加工シミュレーションまでできて,CAMへの橋渡しもできるようになっている。しかしその最初の設計のアイディアを出す段階では,人間の頭の中のイメージを形にするところから始まる。そのイメージ出しから3次元的な出来上がりまでのプロセスにおいて,生成AIが過去の設計例や構造解析データなどを総合して,最適設計を支援するシステムにアップデートすることで,より短時間で安定した性能を持つ新しい形の部品設計が可能になると考える。さらに,構造分析シミュレーションの中でも,過去データを含めた総合的な解析ができると考える。

 日本のモノづくりの強みは,ベテラン技術者の手触りともいえる「ノウハウ」である。おそらく数値解析では追い込めない部分がある。現在のモノづくりをほぼ牛耳っている中国のモノづくりは,資金力に任せて数多くの試作を重ねるとともに,製品化までのリードタイムが恐ろしく短い。ある意味で数値制御マシンで「やみくも」に作っては市場にアピールし,時間稼ぎしている間に求める性能に追い込んでいくといったやり方だと思われる。大量に数を供給して,他を圧倒する方式である。日本が「不良品ゼロ」で丁寧に生産していたのとはおそらく考え方が異なる。

 最終的に日本は,品質で勝負して「やはりメードインジャパンはすごい」と思わせる必要があるが,その製品開発にもたついていては競争から脱落する。設計部門の大幅な能力アップのために,生成AIを組み込むことに注力し,あっと言わせるモノを世の中に提案してほしい。

 現在の生成AIは,言葉,画像,動画など,形にならないものを捏ね繰り回して何か新しいモノに見せかけているが,これは単なる幻影であると筆者は考えている。その幻影は,いずれ人の思考を破壊するシンギュラリティーが目前に迫っているとみている。いずれ,政治や法律,経済,行政などにも応用されて,世の中がとんでもない方向に向かうように思える。AIの使い方を誤ってはいけない。