jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

Webブラウザーのシークレットウインドウは誰のため?--検索履歴,キャッシュ,パスワード,Cockieを残さないブラウジングとは

現在,主要なWebブラウザーにはシークレットウインドウが付属している。検索履歴,キャッシュ,パスワード,Cookieを残さないでWebブラウジングができるモードである。 

 Wikipediaによると,最初に搭載したのはMacSafariで2005年のことだという。その後,Windowsの主要ブラウザーにも搭載されるようになった。ユーザーがどのサイトを閲覧したかという履歴も削除してしまう。

 シークレット,InPrivate,プライバシー,プライベートなどと名前がついており,いかにも怪しい使い方を連想させる。Wikiにも「英語圏の俗称はポルノモードで、アダルトサイト閲覧に適した機能とも言われる」と紹介されている。

 リアルタイムの監視ソフト下では,閲覧履歴も取得されるのだが,個人で使う分にはブラウザを終了すれば証拠は残らなくなる。正直,望ましくないサイトを閲覧することに加担しているような機能にも見える。

 もちろん,インターネットカフェなど,不特定多数が使うPCで,使用履歴を残すのは好ましくない。かつては,ブラウザーを終了する際に,閲覧履歴やCookieをわざわざ消去するように指導されていた。これが意外に面倒だった。それが不要になるのなら楽ともいえる。

 しかし,現実にはまさにポルノサイトなどの視聴や,フリーアドレスからの匿名メール発信など,望ましくない行動をしようとする際に使われることが多いと思われる。この機能をAppleブラウザーに最初に搭載したのは,ちょっと驚きである。何の目的があったのだろうか。

 かつては,エロ本を家でどう隠すかが問題だった。処分も念入りにする必要があった。インターネットが普及し,パソコンやスマホからポルノサイトや賭博サイト,その他の違法サイトに簡単にアクセスできるようになった。しかし,キャッシュされた画像はパソコンの中に勝手に保存されるので,他の人が操作して出てこないとも限らない。その点,シークレットモードなら検索履歴,閲覧履歴,キャッシュ画像,Cockieが残らないので,他人にバレることはない。

 子供のパソコンやスマホに年齢制限を掛けることはできる。しかし,アクセス先の情報がいちいち親のパソコンやスマホに届き,そのたびに審査してアクセスを許諾するかどうかを確認しているうちに,親の側が面倒になってしまい,制限を解除するというのが,世の流れである。制限が解除されれば,子供は興味の赴くままに検索し,怪しいサイトに入ったり,詐欺サイトに誘導されたりする。この段階で,もはや親は子供が何をしているのか,まったく掴めていないし,逆に放任してしまっている。あとでチェックしたとしても,履歴も消されていてはチェックのしようがない。

 筆者がこのブログを匿名で進めているのも,またコメントを受け付けない設定にしているのも,ある意味でシークレットな考えを発信する可能性があるからであり,また本業に影響がないようにしたいという不埒な考えでもある。しかしこういう考え方は,インターネットの旨味を知った人ならだれでもこっそりしていることだと思われる。そこから,詐欺被害,ウイルス感染,個人情報の漏洩,闇バイトへの勧誘,安易な投資など,地獄を見ることになる危険な道を進んでしまう可能性もある。

  google検索やYahoo検索も,当初はユーザーの検索の傾向を分析して,それに合った広告を表示するというターゲット広告のための個人情報取得が目的だった。この蓄積が,生成AIとして花開いた。Appleは,検索以外にApple Watchによる個人の健康状態の把握も進めており,これによるオンライン医療などへの展開が予想されている。

 さらに,google mapの位置情報で交通の込み具合を表示できたりするのだが,個人の位置情報をトレースすることで,個人の行動監視をすることにつながらないとも限らないし,実際にその分析とデータの外部販売も進められている。

 SNSも,比較的オープンなLINEでもプライベートモードがあったり,さらに秘匿性の高いSNSが闇バイトの連絡用に使われたりしていることはもはや有名である。

 リアルな世界でも,たとえば道具として有用なナイフを悪用することは可能であり,それは理性の問題である。しかし,インターネット上では思いとどまるという理性が働きにくくなっている。今後もこうしたシークレットモードが続くのか,関心を持って見守っていきたい。