jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

津波避難と猛暑--短時間での避難行動と長時間の避難への対応の課題

2025/7/30のカムチャッカでの地震による津波で多くの人に避難指示が出された。連日の猛暑日の中で、急いで避難しなければならない。一方で、遠方での地震による津波で影響が丸一日は続くとされている。

 通常の地震の避難なら、地震が収まってから準備して避難する。大雨でも、降り始めから徐々に状況が悪化するまでの間に避難準備ができる。

 しかし、津波の場合は10分程度で高台に避難しなければ後ろから巻き込まれる危険がある。準備している時間がない。まず移動することが必要になる。

 津波の避難先は、高台や頑丈なビルの屋上など、オープンな場所が多い。連日の猛暑で、しかも丸一日という長い避難が必要になる。熱中症の危険を防ぐ追加の対応が必要なケースだった。対応できた地域はあったのだろうか。

 今回も結局,クルマでの避難をする様子が各地で見られた。ハワイでもクルマでの避難が多く,大渋滞が起きていた。東日本大震災で,渋滞によって津波に追い付かれ,クルマごと水に飲み込まれる被害が出ていた。海岸に近い地域でも,この辺りの徹底はまだ進んでいないことを感じた。また,この猛暑の中,クルマで避難しても駐車スペースで長時間過ごしている間の熱中症リスクはかなり高かったと思われる。冬場の災害では,防寒アルミシートを含めて対応策がいろいろと考えられるが,夏場の災害については,これからもっと真剣に考えていかないと,ストレス以外の二次災害(災害関連死など)が増えるという懸念がある。

 さらに、いわば密室状態の関西万博会場でまったく対応がされていなかったことが明らかになった。海抜8mだから、予想の津波高さよりも低いから「大丈夫」として避難対策をまったくしなかったという。さらに、避難しなくてもいいという発表が、津波到達予想時刻を30分も過ぎていたという。

 予想より高くなっていたらどうする予定だったのだろうか。仮に会場に5万人入場していたとして、退避に何時間かかると思っているのだろうか。1分でも早く会場を封鎖して退避させる必要があったのではないだろうか。被害者が出た場合、どう責任を取るつもりだったのだろうか。危機管理が甘すぎる。

 南海トラフ地震で想定される津波の高さは10mを超える。海岸に接する市町村の平坦な土地に住んでいる人は,すべて避難の対象となる。今回避難対象となったのが200万人と言われているが,南海トラフ地震では避難所に460万人(1週間後),断水被害者が880万人(最大)とされている。これはある程度ゆっくり避難所まで移動したケースであり,津波が到達する10分~20分以内にどれだけの人が高台まで移動できるのかについては,まったく未知数である。実際に津波が発生した際は,やはり地獄絵になるように思える。

 こうなると,4年前に紹介した一家に1台「津波シェルター」というのが現実的に見えてくる(かなり実用的な津波シェルター「ライフアーマー」 - jeyseni's diary 2021/5/4)。大人が4人入れて水に浮く。庭先に置いておけば普段は勉強部屋として使える。価格が50万円。最安のクルマの半分ぐらいで手に入る(ただし受注品)。1社で1日1個しか作れないとしても4年間で約1500個。6000人分のシェルターを供給できた計算になる。建築業者や自動車メーカーなどがライセンスを受けて量産すれば,100万個(400万人分)を5年で作って供給すれば,津波に飲み込まれて亡くなる人の多くを救うことができるのではないだろうか。

 また,東京都が新築住宅に太陽電池パネルを設置することを義務づけたように,南海トラフ地震津波想定地域に住宅を新築する場合,津波シェルターないしそれに準ずる高強度防水ルームの設置を義務づけるのはどうだろうか。庭先に離れの勉強部屋を作る感覚で,地面に固定しないで水の侵入のない防水ルームを設置することで,最短時間で避難が完了する。ちょうど,アメリカの住宅に竜巻シェルターが組み込まれているのと同じ考え方である。これを自治体や国が補助する形で設置を推進すべきではないだろうか。