jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

天気ももはや「ゼロからの現象」--地震と同様に予測不可能な時代に新しい保険の設計も必要

気象庁が,東海地震の予知を取りやめると発表したのが,2017年だった(気象庁、東海地震予知取りやめ 確度の高さ難しく | 科学技術・大学 ニュース | 日刊工業新聞 電子版 2017/9/26)。2025年に入って続いている沖縄のトカラ列島の連続地震も,長時間にわたって津波が観測されたカムチャッカ半島の巨大地震も,突然起きたうえに,その後の連続の度合いについてもほとんど予測できていない。つまり,兆候が見えた段階で地震が起きるのではなく,兆候がほとんど見えない,あるいは突然ゼロから急激に進展して地震に至るというのが地震現象であるとして,お手上げを宣言したのである。

 現在,2025/8/6~8にかけて各地で線状降水帯が発生した雨についても,どこで豪雨が発生するのか,ほとんど予測できていない。石川県を皮切りに三重県や愛知県で大雨となり,その次が九州の福岡県,鹿児島県と続き,執筆現在の8/8午後は関東の埼玉県や東京都で局地的な大雨と雷雲の発生が起きている。1時間ほどで止むが,その雲が隣の町に移ったわけではなく,突然消滅してしまったりする。突然湧き上がって突然消えるのである。

 かつては,台風を代表とする低気圧と,晴天をもたらす高気圧という大きな塊がどう移動するかを予測することで,その間にある前線の位置が予測でき,前線の前後の空気の流れによって天候が予測でき,しかもその動きも読むことができた。

 しかし現在の大気の状態は,そうした大きな空気の塊ではなく,直径1km程度の小さい単位で動いているため,突然雷雲に発達してゲリラ豪雨を降らせては30分ぐらいで消えてしまう,といった「ゼロからの現象」が基本になっている。

 これでは,地震と同様,どこでいつ豪雨が発生し,その次にどこで発生するのか,といった予測がまったくできない状態になっていると思われる。台風ですら,ほとんどが迷走しており,各国の気象コンピュータの予測すら,どれもバラバラで当たらない。

 線状降水帯を予報する,という取り組みも,残念ながらほとんど当たっていない。逆に,今後の「降水予報」で表示されるコンピュータ画像が,グチャグチャしているのは,「どこでも何でもあり」と言っているだけで,予測でも何でもないように見える。正直,予報を出さない方がマシかもしれない,と思えるようになっている今日である。

 そろそろ,「天気予報」もお手上げ宣言をし,「天気情報」としてより細かく精密なリアルタイムの情報を伝える方に予算をシフトした方がいいと考える。100mメッシュぐらいの細かさで情報発信し,あとは情報を受け取った側が10分後,30分後の自分の周りの天気を判断して,行動するようにした方がいい。現在のままでは,気象庁地方自治体の発する注意報や警報,避難指示などがない限り行動を起こさないという人がいて,そのサポート体制と責任問題が発生する。すべて自己判断に任せれば,避難行動も分散し,一斉避難指示による交通渋滞やそれに伴う事故についての責任問題もなくなる。

 逆に,損害保険会社は,地震保険に次いで”風水害保険“というのを作って提供してはどうだろうか。ここで言う「風水害」は,雨や風による直接の被害(雨漏りから窓の破損,屋根の破損,雷による死傷)だけでなく,川の堤防決壊による水害,内水氾濫による水害,アンダーバスによるクルマなどの被害,そして雨が原因の土砂災害(土石流,ダム決壊など)広範囲にわたる。ハザードマップで危険性の高い地域は保険料は高くなるだろうし,線状降水帯の発生確率の計算,雨量に伴う土砂災害の発生確率の計算などは,保険会社の得意とするところではないだろうか。そして,地震保険が任意加入なのと同様,風水害保険も任意加入として,加入者保護を優先するようにしてはどうだろうか。

 自分の命と財産は自分で責任を持つ。そのための情報提供に政府や役所が積極投資する。同じように,海外からのミサイル攻撃の可能性に対しても,あまりにも日本は無防備,無準備,無投資な気がする。

【追記】時間軸で広がりを追って表示している「雨雲レーダー」の予測情報はカオス状態のため,当てにならないと表現したが,この時間軸を蓄積した「土砂災害マップ」は,降った雨の総量によって災害の危険度を判断できるので,有用だと評価していることを追記しておく。