「野宿した」「疲れた」万博で多数の帰宅困難者 開場やパビリオン開館に遅れ 一夜明けても影響続く(2025年8月14日掲載)|日テレNEWS NNN (2025/8/13)。関西万博の唯一の交通機関である大阪メトロ中央線で,送電線の不具合により、13日夜9時半から万博会場の夢洲駅から大阪府東大阪市の長田駅までの全線が運転停止した。復旧したのは翌14日午前5時半。実に8時間もの間,会場に3万人近くの観客が缶詰状態になった。
筆者は,開幕直後に関西万博の交通アクセスについての問題を指摘してきた(関西万博の足としての船利用がほとんど機能していない--神戸港や神戸空港はともかく,淡路島からのルートに客が乗るのか - jeyseni's diary 2025/4/16))。
その後,7月末にカムチャッカ半島で起きた大地震に伴う津波が発生した際に,避難をさせなかったことを問題視した(津波避難と猛暑--短時間での避難行動と長時間の避難への対応の課題 - jeyseni's diary 2025/7/31)。この時は,会場内に5万人の観客がいたが,避難させなかった。もし避難させていたら,やはり同じように交通マヒを起こしていたはずだろう。それから半月に間に対応策が取れないことは分かっていたが,実際に地下鉄が動かなくなった際に,観客を守る行動を発動するのにも時間がかかった。猛暑日であり,お盆休みで帰省した人が参加したケースもあるだろう。熱中症などの体調不良者も多く出て救急車で運ばれた。深刻な被害者が出ないことを願いたい。
島でのイベントと言えば,2016年5月26日~27日に開かれた「G7伊勢志摩サミット」を思い出す。三重県志摩市阿児町賢島という島の志摩観光ホテルが会場に選ばれた。島につながる道路は2本。海上からのテロの危険性も指摘されていたが,検問は完璧にでき,会議の安全性を守るのに好都合な場所だった。
一方で,1日10万人~15万人の移動アクセスが予定されていた関西万博会場へのアクセスが,鉄道1本,道路1本で,万が一の事態での大混乱が予想されていた。会場選びそのものが間違っていたと,改めて指摘できる。万博に続くカジノを前提にした場所選択だったと言える。
猛暑の夏を挟んだ開催そのものにも疑問が残るし,屋外施設の暑さ対策のひ弱さも改めて露呈した。緊急時用に常備されていた水や食料の配布が始まったのが,地下鉄が止まって7時間後だったという対応も,信じがたい。よくこれで被害者が出なかったものだと思う。
2020東京オリンピック(2021年開催)のときにも指摘したが,もはや大型イベントを日本で実施する意味はどこにもない。あと2ヶ月は期間があるが,即刻中止してもいいと考える。