2025年の夏が過ぎたが,引き続き猛暑が続いている。筆者も汗かきだが,これほど頭から流れるほどの汗を毎日のように流したという記憶がない。9/4は台風接近で気温が下がり,風も強くて,これからの大雨・大風を前にして,多少心地よい時間を過ごしている。
そこで気になるのが,肥満体の日本人がものすごく増えている事実である。街や通勤電車内に「ドラえもん」があふれかえっているという印象である。
肥満症という病気の基準としては,BMI値(身長÷体重÷体重)や腹囲85cmといった数値で認定されると思うのだが,筆者の目から見れば,明らかに「こいつは肥満」「あっちも肥満」と見えてしまうのである。
典型的な肥満体形としてのビール腹の人は,意外に少ない。むしろ,上半身の上部が異様に膨れていて,背中が丸く,肩から腕にかけてやたらに太い,というまさに「ドラえもん」体形の特に男性ばかりのように見えるのである。
したがって,歩き方も独特で,肩を左右に揺するようにノッシノッシと歩いている人が多い。上半身の捻りがまったくできない状態で,腰から上がまるで1つの塊のような動きをする。柔軟性もないように思える。
道を歩いていれば,追い抜くにもすれ違うにも幅を取って邪魔に感じる。電車に乗れば,腹側に背負っているカバンの圧力だけでなく,身体の存在そのものに威圧感がある。実際に体温も高いのではないかという印象である。すでに満員と思えるような車両に,発車直前に後からやってきて,まるでラグビーのスクラムでもあるかのように,入り口付近の人をさらに中に押し込んで自分の場所を確保しようとするのも,巨体の人物が多い印象である。そして態度もでかく,まさに「巨体は巨態」と言いたいのである。
身体が大きいことを生かした職業,たとえば力仕事に就けばいいと思う。しかし,高度成長期こそガムシャラに働いていた日本人は,いまやモノを生み出す会社という組織に属さず,家で指先だけ動かして自分の私腹を肥やすことにのみ関心がある人物にあふれかえっている。身体を使わないから太る。太るから食べなければ維持できないのでさらに太る。歯止めが効かない。これこそ,生活習慣病と言われるゆえんである。
世の中,身体の大きい人,声の大きい人が基本的に有利である。いわゆる「押し」が効くし,現在の言葉で言えば「圧」があるということになる。普通体だと思っている筆者にとっては「脅威」以外の何者でもない。したがって,「巨体は脅体」とした。特に,電車で空いている席に割り込んで座られるときや,満員電車に乗り込んでくるときなど,まさに「圧」を覚える。
こういうケースでいつも思うのだが,自分の体格による相手に対する影響が理解できない(あるいはまったく考えていない)のか,あるいは逆に自分の方が優先されるという自己中心的な考えなのか,いずれにしても迷惑な話なのである。もし自分が巨体だったら,もっと遠慮して,周囲に受け入れられるような行動を取ろうとするだろう,と思うのだが,そういう配慮を見かけたためしがない。
つまりこれは,もはや身体的な病気以上に,精神的な異常でもあると判断したい。お互いに共存共栄を図ろうとする知恵を持った人間ではなく,弱肉強食の動物の段階であると判断したい。
周囲に配慮のある人は,基本的には誰からも受け入れられる。そういう人を目指すのが社会の中で生きていく知恵だと思うのである。物理的にも精神的にも,社会への帰属を目指さない人は,そろそろ切り捨てる段階だと思っている。