jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

総理選挙までの波乱,総理選挙後の波乱の予感--舵が取れるか,舵を切れるか

2025/10/8の自由民主党党首選挙で,高市早苗氏が自民党総裁に選出された。小泉進次郎氏との決選投票後の選出となる。

 前回,石破茂氏が総裁となった総裁選は,2024/9/27。それ以前の総裁選では,派閥の長の駆け引きで事実上は無投票で決まっていたものが,このときは10人もの候補が乱立した中での選出だった。かつて何度も総裁候補に上がっていながら果たせなかった当選を勝ち取り,首相指名も勝ち取った。その後,参院選などで議員数を減らし,少数与党となってしまい,やむなく退陣に追い込まれた形だが,アメリカのトランプ大統領の無茶振り政策でも毅然とした交渉をし,最後は国連での常任理事国批判まで語ってきた。さすがに長年の下支えの経験からの交渉術があったと感じた。

 今回の総裁選でも5人の候補者の争いとなった。かつての派閥の力による,ある意味での安定感はなく,前回同様,「人気投票」になったと思われる。

 「それでいいのかな?」とずっと思っていたし,1つの政党の中のトップを決める方法として,「大丈夫なのかな?」という気もしている。

 首相指名選挙は10月中旬の臨時国会ということで,今日から1週間~10日はある。少数与党となり,自民党総裁が総理大臣に自動的になってきた前回までとは異なり,野党からも候補者が立つし,その中での首班指名を勝ち取れるのか,まず混とんとした状況が発生するだろう。

 1つの可能性として,自民党の分裂も考えられる。もともと,派閥の寄り集まりで内部で離散集合を繰り返していた政党である。派閥が解消されたのはいいが,あまりにも層の薄さが露呈してしまったように思える。もちろん,現在の野党からも「この人」という顔が見えてこない。自民党総裁≠総理大臣。なのになぜ連日の報道?--器の小ささが露見 - jeyseni's diary (2025/9/26)でも述べたが,日本を代表する顔をした政治家が誰も見えてこない。これで,米中ロ,さらにEUウクライナのトップとディール(交渉)できるのだろうか。

 さらに,現在の与党連合の分離,野党統一候補の擁立と結束などの可能性も否定できない状況にあると思える。ただ,こうした混沌とした政治運営は,2大政党制の米英などと対等にやり合う能力を持たないし,国内運営でも国民からの支持が得られない。政治に対する期待が,今の日本にはほとんど見られない。ただの人気投票になっているだけだからである。

 筆者としては,総裁選出馬は断念した石破氏にも,首相指名選挙には立ってほしいと思うし,外交に強い候補も立ってほしいと思う。さらに,「政党党首が総理大臣になる」という慣例のような流れを断ち切るような候補擁立を期待したい。日本が今直面している産業界や疲弊している教育界からの主張も必要だと考える。具体的にどういう人物を期待しているかは,過去のブログを読んでいただくと分かるかと思われる。

 もう“政治ごっこ”をしている段階ではない。崖を滑り落ちている日本をガッチリ支えられる人物の登場を期待したい。