jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

緊急中継にはドローンとアクションカメラの使用を--報道ビデオの手ブレが醜い

テレビの報道用ビデオカメラといえば,おそらく価格は1台1000万円もするプロ用機材である。画像の解像度,色再現,画面の歪などを極限まで抑え,逆光でも太陽光のフレアを抑え,暗い場所でも黒潰れしないように大口径のレンズを搭載している。

 ところが昨今の中継を見ていると,手ブレが激しい。カメラはプロ用だが,撮影者がプロカメラマンではなく,報道記者だったりキャスターだったりするのかもしれない。ブレのない映像を撮るという訓練ができていないように見える。もしこれがプロカメラマンだとすれば,それはプロ失格である。

 一方,動画サイトのさまざまな映像を見ると,手ブレをほとんど感じない映像が多い。クルマや自転車,ランニング,スキーなどでも,ブレが目立たない。

 これは,GoProに代表されるアクションカメラの使用によるものだと思われる。光学系,撮像素子に手ブレ軽減の仕組みが採用されている。そして撮影後の手ブレ補正ソフトによる補正により,手ブレを大きく改善している。

 手ブレ補正技術は,一般的なスマートフォンのカメラにも組み込まれるようになった。こちらも光学系で振動を吸収し,撮像素子で電子的に補正し,さらにリアルタイムで手ブレ補正処理をして記録している。

 かつて,プロ用のビデオカメラで撮影されていたドキュメンタリー番組でさえ,まずプロ級の一眼デジタルカメラでの動画撮影で放映されるようになった(テレビ朝日|世界の車窓から)。4K8K解像度での撮影もできるため,放送クオリティが求められるが,さすがにトップカメラメーカーの製品である。

 一方,アクションカメラも多く使われるようになった。こちらも4K8Kは当たり前になっている。報道用ビデオカメラでは得られないような視点の映像は,見ていてもワクワクする。

 さらに手ブレを軽減させるためのジンバルと呼ばれる製品も普通に使われるようになった。アクションカメラやスマホを載せれば,単なる手ブレだけでなく,上下左右へのパンをする動きもスムーズに撮影できる。報道用も,もうこの手でいいのではないかと思えるほどである。

 空撮も,かつてはヘリコプターをチャーターして現地に飛び,カメラマンが身を乗り出して撮影していた。ヘリコプターでは飛行許可を申請する必要があるし,エンジン式のヘリコプターなので振動が激しい。カメラマンもカメラも風の影響を受けて揺れる。それが当たり前だと思っていた。

 ところがドローンの登場で,空撮のイメージが一変した。本体が非常に安定した飛行をする上,静止したり,高度をかなり下げたりと,ヘリコプターでは得られないアングルからの撮影が可能になった。画面のブレもほとんどない。すでに,映画やドラマの中などでも普通に使われるようになった。飛行可能区域なら,すぐにでも飛ばすことができる。

 放送業界としても,もはや「映像のクオリティ」の優位性はなくなって来ていると感じる。特に緊急中継などは,プロ用ビデオを使わなくても,GoProで十分な時代になってしまったと感じる。

 ドローンの使用も,訓練して免許を取った方がいい時代かもしれない。いちいちドローンカメラマンに依頼していては,報道の即時性が失われる。昨今の報道シーンが,視聴者提供の動画に頼りすぎているように感じる。報道のプロなら,アクションカメラとドローンを使いこなして,現場からの速報映像を発信できる行動力を身に着けてほしい。